寸評

　神奈川県でも伝統あるチームとして知られている横浜青葉ボーイズ。今年はエース・津島悠翔投手（3年）が大黒柱ではあるが、肩を並べる存在として注目されているのが、三宿凌投手（3年）である。

　三宿の魅力は体格を生かした投球だ。
　身長190.1センチ、体重79.7キロと恵まれた体格は、周りの選手と並べば、頭1つ抜けている。その長身を生かして、角度を付けた投球を見せるのが持ち味である。

　直球は遠投80メートルの地肩を生かして最速123キロを計測する。精密機器・ラプソードによる計測で回転数なども調べると、回転効率「95.2」という数字をたたき出した。球の伸びを数値化した縦の変化量も40センチ近い数字を記録しており、ホップするような直球を投げていることが見えてきた。

　ただ、現時点で完成形というわけではなく、計測日の平均回転数が1834という結果。球速も120キロ前半と、伸びる要素は持っているものの、スピードなどを含めてまだまだ伸びしろが大きい。

　「角度を付けた投球をしているので、参考にさせてもらっています」というオリックス・山岡 泰輔投手（瀬戸内高出身）のような高い位置でのリリースをするため、下半身の強化と柔軟性を課題に、現在も練習を重ねている。

　恵まれた体格を持ち、今後どのような選手になるのかスケール感は非常に大きい。大型右腕・三宿の成長を楽しみにしたい。