短評

　沖縄の中学硬式の歴史を作った宜野湾ポニーズで、主力投手として活躍しているのが仲嶺稀世（なかみね・まなせ）投手（3年）だ。

　遠投90メートルの地肩を生かして最速130キロを計測する速球派投手。ノーワインドアップから開きを抑えつつ、しっかりと上からたたくフォームが印象的で、全身を柔らかく使えていることも見逃せない。

　チームの教えが支えになっている。宜野湾ポニーズでは基本を徹底的に指導することを大事にしているが、仲嶺も知名総監督に腕の振り方を指導され、「肘が下がらないようになったので、直球も変化球も、外を中心にストライクが取れるようになってきた」と成長点を語る。

　宜野湾ポニーズはオリックス・宮城 大弥投手（興南出身）、星稜のエース、マーガード 真偉輝 キアン投手（3年）を輩出したチームとして知られるが、仲嶺も「後輩たちが目標にしてくれるような選手になりたい」と語る。

　今はまだ170センチ、63キロだが、オリックス・山本 由伸投手（都城高出身）に憧れる右腕が体の成長とともに球速も上がってくることが予想される。沖縄にいる中学生右腕のさらなる成長を楽しみにしたい。