部屋の乾燥対策と口呼吸
ホテルの部屋は乾燥しがち。濡れたタオルを干しておこう
シーズンに入ると遠征や合宿などで宿泊を伴う活動があると思います。環境の変化は多かれ少なかれ心身のストレスを伴うため、宿泊先の部屋ではしっかりと体を休めて十分な睡眠をとることを心がけましょう。
遠征や合宿先で体調を崩す要因の一つとして、部屋の乾燥が挙げられます。「朝起きたら喉がイガイガする」「口の中がカラカラで目が覚めた」といった経験のある選手もいるのではないでしょうか。もともとホテルなどの部屋は気密性が高く保たれているため、外と室内の空気の出入りが少なく、エアコンなどが常時作動しているとどうしても空気が乾燥しやすくなります。乾燥した部屋で寝ると喉を痛めやすく、そこから風邪をひいてしまうこともあります。こうしたことを予防するために、部屋の湿度を上げる工夫をしてみましょう。手軽にできる乾燥対策をいくつかご紹介します。
《部屋の乾燥対策》
・濡れた洗濯物やタオルなどを室内に干しておく
・入浴後、バスタブのお湯をそのままにしておく
・コップ一杯の水をテーブルなどに置いておく
・エアコンのタイマー機能を活用して室温を調整する
・加湿器のある部屋であれば、加湿器を利用する
また特に気をつけたいのが口呼吸です。激しい運動後などは体内の二酸化炭素を排出し、新鮮な酸素を取り入れるために口呼吸になりますが、日常的に口呼吸を行っている場合は、鼻呼吸に比べて外気に含まれるウイルスなどが侵入しやすく、睡眠の質にも大きな影響を及ぼすといわれています。日頃から鼻呼吸を意識し、口周りの筋肉や舌を積極的に動かして鍛えるようにしましょう。また就寝時には鼻呼吸をスムーズにする「鼻呼吸テープ」(口に貼るタイプ)や「鼻腔拡張テープ」(鼻に貼るタイプ)というものを利用することも一つの方法です。薬局などで購入することができるので、遠征や合宿時などはあらかじめ準備しておくようにするのも良いでしょう。
遠征や合宿先で喉を痛めてコンディションを崩さないためにも、部屋の乾燥や口呼吸には十分注意して過ごすようにしましょう。
文:西村 典子
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