痛みや違和感への対応
プレーで感じる痛みや違和感は、疲労によるものなのかを確認しよう
練習を続けていると、体のどこかに不安部位があることは少なくありません。疲労の蓄積によるものであれば、その部位にかかる負荷を軽くしたり、練習を休んだりすることで改善することが期待できますが、筋肉や関節など何らかの組織を傷めている場合は「休んでも改善しない」ということにもなりかねません。プレーができるからといってそのままにしておくと、やがて大きなケガにつながってしまうこともあるため、早め早めの対応を心がけましょう。
《練習をしばらく休むと軽減する場合》
痛みや違和感がある不安部位については、なるべくそこにかかる負荷を減らす、負荷をかけないようにすると痛みや違和感が軽減する場合があります。これは個人の体力レベル(筋力や柔軟性など)を越えた大きな負荷がかかったことがその一因として挙げられます。まずは筋力が不足しているのか、それとも柔軟性が低下しているのか、また他の体力要素(筋持久力やスタミナなど)によるものなのかを確認し、同じ動作を繰り返しても痛みや違和感が現れないように、その体力要素を補うようにする(トレーニングやストレッチなど)ことが大切です。
《練習を休んでも変化が見られない、悪くなっている場合》
冬休みなど部活動がない期間であれば、しばらく負荷をかけずに様子を見ることができると思いますが、それでも痛みや違和感が続く場合は、何らかの組織が傷んでしまっている可能性があります。もちろんそのまま様子を見ても自然と改善する場合もありますが、「いつまで待てばよくなるのか」はわかりませんし、「いつまでたっても良くならない」ということもあり得ます。しばらく休んでも改善しない場合は早めに医療機関を受診し、医師に相談するようにしましょう。
痛みや違和感は成長過程で起こるものもありますが、自己判断でプレーを続けてしまうと思わぬケガをもたらすことにもなります。痛みや違和感を抱えたままでプレーを続けるのではなく、適切な対応をとってより良いコンディションを保てるようにしていきましょう。
文:西村 典子
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