爪割れ、マメへの対処法
つけ爪の要領で補強すると支障なくプレーできる場合が多い
野球を行っていると一度や二度は経験したことのある指先のトラブル。些細なケガではありますが、そのままプレーを続けているとパフォーマンスに影響が出ることも多く、悩まされた選手も少なくないでしょう。今回は爪が割れてしまったとき、そしてマメができてしまったときの対応について確認しておきましょう。
●爪が割れてしまったとき
爪の一部が割れてしまったときは、テーピングなどを利用して爪の補強を行ってみましょう。方法としては伸縮性のあるテープを爪と同じ大きさ・形にカットし、爪の上にのせます。テープの粘着力だけでは心許ないので、できれば液体絆創膏(マニキュアでも代用できる)をテープの上から塗り込み、強度を高めるようにすると良いでしょう。しばらくそのままにしておくと爪の形に切ったキネシオテープがつけ爪のような状態となり、支障なくプレーできる場合が多いです。一度テープを貼った爪先は、強度によりますが数日間はそのままプレーすることが可能です。爪をとる場合はクレンジングオイルなどを使って柔らかくし、入浴時などにお湯につけるとはがれやすくなります。ムリヤリはがそうとすると爪の表面を傷めてしまうので注意しましょう。
●マメができてしまったとき
マメとは皮膚の表面と皮下組織が摩擦などによってズレてしまい、発生した空間に組織液がたまって出来るものです。そのため何らかの刺激などによって破れてしまうこともありますが、基本的にはマメはつぶさず自然に治るのを待ちましょう。マメの出来やすいところは摩擦の多いところとも言えますので、あらかじめワセリンなどの保湿剤を塗って滑りをよくしたり、できかけのマメにはガーゼや絆創膏、テーピングなどで保護するようにします。
マメがつぶれてしまったときは、皮膚をはがしてしまうのではなく、覆うようにしてなるべく皮膚を残すようにしましょう。そしてその上からテーピングなどで保護します。元々の皮膚を密着させておくことで、皮膚再生が促され、結果的に早く回復することにつながります。またたまった組織液や血液を針などで抜きたくなりますが、刺した箇所から菌が入って化膿したり、炎症を起こしてしまうことがあります。自己判断で行わず、自然治癒を待つか、必要に応じて皮膚科を受診するようにしましょう。
文:西村 典子
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