コンディションを整える食事とゲン担ぎ
おむすびに昆布を加えて「良い結果に結びつき」「(勝利を)喜ぶ」ことを願うゲン担ぎ
試合で持てる力を最大限発揮するためには、何といってもコンディションを良い状態に保つことが必要不可欠です。試合を間近に控えたときは疲労回復のために十分な休養をとることとともに、食事面にも配慮しながら過ごすようにしましょう。
●食べ慣れたものを食べよう
体調を崩さないためにも、普段から食べ慣れたものを食べるように心がけましょう。今まで一度も食べたことのないものは、試合前には避けておいたほうが無難です。また生ものや揚げ物、汗をかくほど辛いものなども体調によってはお腹を壊すことがあります。大好きで食べ慣れているといっても例えば生ガキや、脂っこい料理、唐辛子などが効いた辛みの強い料理などは、試合後のお楽しみとしてとっておきましょう。
●冷たいものを摂り過ぎないようにしよう
外気温が高くなり、汗をかきやすい季節になると冷たい飲みものやアイスクリームなどが欲しくなると思います。たまにとる程度であればさほど問題にはなりませんが、毎日のように冷たいものをとってお腹を冷やすような食生活を送っていると、胃腸の働きが低下して夏バテなどの一因となることがあります。熱中症予防のためには水分・ミネラル分補給が不可欠ですが、氷をいれてキンキンに冷やした飲みものではなく、常温からやや冷たさを感じる程度のものを飲むように心がけましょう。
●どうする?ゲン担ぎ
皆さんは「ゲン担ぎ」という言葉を知っていますか。ゲン担ぎとは以前によい結果が出た行動を、繰り返し行うことで再び良い結果をもたらそうとすることを言い、勝負ごとでは「必勝祈願」として行うものを指します。スポーツでは「敵に勝つ=テキにカツ」がよく知られており、ビフテキやトンカツ、カツ丼といった料理を試合前に食べて、願掛けを行うことがあります。ただし体調面からこの「ゲン担ぎ」を考えてみると、試合前日などにに大量の揚げ物を食べることは、胃腸に負担をかけやすいため注意が必要です。
もし食べもので「ゲン担ぎ」をするのであれば、タンパク質補給につながる納豆(ネバー・ギブ・アップ)やチーズ(勝利のVサイン)などが手軽で準備しやすいと思います。またおむすび(おにぎり)は「良い結果に結びつける」、そこに喜ぶに通じる昆布(よろこぶ)、勝つにつながるかつお節を具材として使うといった「ゲン担ぎ」もあります。
食事面からもコンディションを整えて、試合では自分の実力を十分に発揮できるようにしましょう。
文:西村 典子
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