チームでの全体練習では選手がそろってウォームアップを行うことが多いと思います。体系立てて行われるものは、野球に必要な動作などがスムーズに行えるように組み立てられており、技術練習前はケガ予防やより良いパフォーマンスを行うためにも必要不可欠なものです。

 一方で全体のウォームアップドリルだけでは十分に体が温まらない、不安部位がありそこを入念にケアしたいと行った個人個人の課題に対するものとして、全体練習前に個人で時間をとってウォームアップを行うこともあると思います。もしくは課題練習や自主練習など、個人にまかされた練習時間などもウォームアップを行ってから取り組むと良いと思います。こうした個人でのウォームアップで心がけたいことについて考えてみましょう。

●動作の中で左右差や違和感の有無を確認する
 基本的なウォームアップはジョギングなどで体を温め、動的ストレッチやドリルを行い、その後ダッシュなどを行います。ジョギングでは会話ができるくらいのスピードから、少し速めたり、落としたりとスピードをコントロールしながら体を温めましょう。短い時間で行う時はスキップや片足・両足のホッピング、その場ジャンプといったジャンプ動作を伴うものをはさみながら行うとより早く温まります。

 この中で特に意識したいのが左右での動作で違いを感じるか、動いている最中に違和感を覚える部位がないかといった個人のコンディションです。さまざまな部位の屈背屈動作をはじめ、回旋動作や側屈動作などで何か気がつくところがあれば、動的ストレッチだけではなくゆっくり伸ばす静的ストレッチなども加えながら改善していきます。しばらく経っても状態が改善しない場合はケガのリスクを考慮して、指導者やトレーナーなどの専門家に相談することも必要となるでしょう。

●全力を出し切る
ウォームアップで全力を出し切ると練習や試合時にバテてしまうから…という理由で軽く流している選手はいませんか。ドリルやダッシュなどは体からの出力を100%まで上げて、全力で行うようにしましょう。余力を残して…と考えていると、いざ100%の力で動作しようすると突発的なケガをしてしまうことがあります。ウォームアップの段階で一度出力を100%まで上げること。これを行っておくと、実際のプレー時に100%以上のパフォーマンスが期待できます。個人のウォームアップにおいてはそれぞれのプレーに対する意識も現れると覚えておきましょう。

文:西村 典子
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