野球は攻撃と守備を繰り返しながら得点を競うスポーツであり、運動そのものは短時間で大きな力を出す瞬発力が求められますが、一方で運動と休憩を交互に繰り返しながら2時間、3時間とそのパフォーマンスを維持するためのスタミナも要求されます。

 一瞬で終わるスポーツではないため、食事からエネルギー源や水分・塩分補給をするだけでは試合中に必要なエネルギー要素が欠乏してしまう恐れがあり、こんな時にうまく活用したいのが食事を補完する「補食」です。

 皆さんのチームでも試合中に補食を準備してとるチームもあると思います。今回は試合での補食のタイミングについて考えてみたいと思います。

《消化に時間のかかるもの》
 おにぎりやパンなど比較的準備しやすく、お腹持ちのよいものはエネルギー源として使われるまでには数時間かかると言われています。試合開始直後に食べても、2〜3時間はエネルギー源としての役割を果たせないまま過ごすことになります。

 消化に時間のかかりそうなものは試合前に摂っておくようにしましょう。または体が重くならない程度の小さめのおにぎりなどを準備し、よく噛んで食べるようにすると消化吸収のサイクルが早まることが期待されます。

《試合中のエネルギー補給》
 フルーツ系のジュースや市販のエネルギー系ゼリー、果物の中でもバナナなどは、先ほどの炭水化物に比べると消化吸収が早く、試合中のエネルギー源補給に役立つと考えられます。試合後半などで「スタミナ切れ」と言われるようなエネルギー不足で力が発揮できないといったことを避けるためにも、試合中に食べやすいものをあらかじめ準備しておくことが大切です。

《汗をかくため、水分・塩分補給は必須》
 ウォームアップから始まり、試合中は体を動かして汗をかくため、こまめな水分・ミネラル分補給をとることは必須事項です。イニング間や攻撃の時間などを利用し、少しずつでいいので水分(カフェインを含まないもの)、塩分補給などを行うようにしましょう。

 梅干しや塩昆布などは比較的準備しやすいものですので、水分補給と一緒にとると効果的です。試合中のスタミナ切れ、熱中症などの体調不良を起こさないためにも、試合中の補食を十分に活用するようにしましょう。

文:西村 典子
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