野球の試合は短時間にパッと終わるものは少なく、その多くは2時間前後かかるものです。そのため、試合前後や試合中であっても場合によっては補食などを活用し、エネルギー源を確保したり、水分・塩分補給をしたりといったことが考えられます。実際の試合の時にはどのようなものを準備すればいいでしょうか。今回は夏の試合を想定した補食の準備について考えてみたいと思います。

●エネルギー源を確保するもの
 激しい運動ではエネルギーをかなり消費します。試合直前にエネルギー源を蓄えておいたとしても、場合によっては途中で枯渇しエネルギー不足となることも・・・。そのための補食としてはおにぎりやパン、バナナなどのフルーツなどが軽食として食べられるものが重宝します。ただし夏の場合は食品が傷みやすいことも想定されるため、必ずクーラーボックス内や日の当たらない涼しいところに準備しておくことを徹底しましょう。自宅から持参したおにぎりなどは傷みやすいので早めに食べること。市販のゼリーなどを活用することもオススメです。

●糖質の濃度と水分補給
 熱中症対策としても水分・塩分補給のための準備は必ず行いましょう。飲みものはカフェインを含まないものが理想的です(カフェインには利尿作用が含まれ、補給した水分を排出してしまいやすいため)。ミネラル分を多く含む麦茶やスポーツドリンクなどが適しています。ただし汗をかいてプレーしている選手にとってはスポーツドリンクの味を濃く感じることがあると思います。その場合は少し水で薄めたもの準備しましょう。粉末状のスポーツドリンクであれば最初から薄めにつくるといった工夫もできます。市販のものは糖質を含み、エネルギー源の確保も同時にできますが、糖質の濃度が高すぎる(糖質濃度8%以上)と胃からの排出速度が遅くなると言われています。これは口から水分補給したにもかかわらず、体全体に水分が行き渡るのが遅くなることを指しています。

●塩分補給や筋けいれん対策
 汗をかくと水分と同時にミネラル分も一緒に排出されてしまうため、水分補給とともに塩分も適切に補給することが大切です。最近では市販のタブレットなどもありますので、そうしたもので対応することもできますし、一口梅干しなどを準備しておくことも良いでしょう(これも日の当たらない涼しいところに置くこと)。あと簡単に準備できるのが塩昆布です。適度な塩味とうま味があって意外と選手たちに好評です。さらに足のけいれん予防にマグネシウムを含むアーモンドチョコなども準備することがあります。糖質(エネルギー源)とアーモンドに含まれるマグネシウムによるけいれん予防のための補食です。ただしこちらはチョコレートなので暑くなると溶けやすいという難点があります。クーラーボックスの中など溶けにくい状態で準備しておくと良いでしょう。

文:西村 典子
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