体づくりのために必要なものは「技術練習(+トレーニング)」「栄養」「休養」ですが、最近は食事面において工夫している選手は多くなってきました。特によく尋ねられるのがプロテインの使用とサプリメントなどの栄養補助食品に関する相談です。基本的にはまず食事面をしっかりチェックした上で、足りない栄養素を補うことが大切ですが、栄養バランスが偏っているケースも多く見られます。サプリメントを使用する前にまずは日々の食生活を確認してみましょう。

食事がキチンと取れているか(現状把握)

 毎日の食事をスマホなどで写真を残すようにしてみましょう。毎日画像で確認すると、食事内容だけではなく量や栄養バランスなどが一目でわかるようになります。朝食は菓子パンとジュースだけ、昼食は丼物の一品だけ、夕食は肉がメインで野菜不足・・・といったことを把握すると、「この食事内容では野球選手の必要な栄養素が十分とは言えない」ということがわかると思います。この状態でプロテインやサプリメントを摂るのは本末転倒です。まずは食事から見直して必要な栄養素を摂るように心がけましょう。

 ただし食品のみで一日に必要なタンパク質量をとろうと思うと、余分な脂質も一緒にとってしまう…ということも考えられます。成長期にはかなり多くのタンパク質を必要とし(アスリートは体重×2(g)が目安)、三食に分けても十分に摂取できない場合があります。そうしたケースは不足分を補う意味でプロテインなどを摂取することも選択肢の一つです。

なぜそのサプリメントを飲んでいるのか(目的を明確に)

 「体づくりには筋肉のもととなるタンパク質=プロテインが必要」という知識をもとにプロテインを購入して飲んでいる選手については、「なぜプロテインが今の自分に必要なのか」という摂取目的を明確にすることが大切です。例えば先ほど挙げたように

・食事をしっかりとっていてもタンパク質が不足しがちである
・体脂肪を減らしたいので余分な脂肪分をとりたくない

 といったことです。サプリメントの使用を考えている場合はこちらも「なぜ必要なのか」「食事で補えないか」といったことを確認するようにしましょう。

 ただしエネルギー収支「エネルギーの消費量=運動」と「エネルギー摂取量=食事」のバランスを考えると、毎日ハードな練習を行っている野球選手は、食事における脂肪分はエネルギー源として消費されることが多く、過剰摂取になることはそれほど多くないと考えられます。

過剰摂取には気をつける(体に悪影響を及ぼす)

 水溶性のビタミン剤(例えばビタミンB群やビタミンCなど)については過剰に摂取したものは尿と一緒に体外に排出されますが、中には過剰摂取をすると体に悪影響を及ぼすものもあります。プロテインの過剰摂取は肝臓や腎臓に負担をかけるので、必要量以上に摂取することは控えるようにしましょう。また「あまりよくわからないけれども、何となく体によさそう」という知識レベルで安易に使用するのはリスクが高いので、販売店(薬局であれば薬剤師の方)に十分説明を受けるようにすることも大切です。

文:西村 典子
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