野球はラグビーやサッカーなどと違い、直接体をぶつけ合うような機会が少ないノンコンタクト・スポーツです。ノンコンタクト・スポーツはコンタクトスポーツに比べると突発的なケガ(スポーツ外傷)やアクシデントは少ないといわれていますが、それでも練習や試合中に起こることがあります。このようなケガやアクシデントを防ぐために環境面からリスクを減らすことも実践していきましょう。

《万が一の備えができているか》
 ボールが胸部に当たって心臓震盪を起こしたり、灼熱下の試合で熱中症のような症状を起こしたりと、いくら環境整備を整えても防ぐことがむずかしいものもあります。その際に即座に対応できる救急対応マニュアルやAEDなどは必ず準備しておき、指導者だけではなく選手でも実施できるように事前に練習しておきましょう。AEDの位置を把握しておくことはもちろん、ケガの時に救急車を呼ぶ手順や、誘導の仕方、時間外でも対応可能な病院の連絡先などをリストアップしておき、誰もがすぐにその情報を見て対応できるようにしておくことが大切です。

《防球ネット・ケージの配置確認》
 バッティング練習を行う時は、防球ネットとバッティングケージを準備し、投手に直接ボールが当たらないように準備しますが、アクシデントで起こるケガの中には、まれに投手に打球が直撃してしまうケースがあります。特に複数人が一斉にバッティング練習を行う状況では、対峙する打者の打球というよりも、他のケージでバッティングを行っている選手の打球により注意を払う必要があります。練習前のセッティング時点で、投手の位置から見てネットの配置が想定される打球方向をしっかりと防御しているか、しっかりと確認をしましょう。また打者からも投手の位置を確認し、打球が当たらないように配置されているかを確認することが大切です。また投手が途中で交代する場合はその都度確認をしましょう。特に右投げの選手から左投げの選手に代わる、もしくはその逆などはネットを再度設定し直すため、注意が必要です。

《グラウンドと周辺部の整備》
 グラウンドの整備はイレギュラーバウンドを防ぐために常に心がけておきたいものです。またある一部がスパイクなどで掘れてしまった場合にもならしておきましょう。グラウンドに凹みがあると着地時などに足をひねるケースが考えられるからです。また外野やファウルゾーンなどにある側溝には、足を取られて溝に落ちないようカバーがあると思いますが、そのカバーがズレていたり、一部が外れていたりすると側溝に落ちてケガをすることがあります。練習前などにグラウンド周辺部を見回りながら側溝部分もキチンとカバーで覆われているかを確認しましょう。

 これ以外にも、環境面を整備によってケガのリスクを下げることはいろいろと考えられると思います。皆さんが日頃使うグラウンドの状況を見直して、ケガにつながりそうなものについてはどのように対応すればいいのか、ぜひ考えてみてくださいね。

文:西村 典子
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