ファストフードの特徴とつきあい方
常食にするのは避け、単品だけではなく副菜も一緒にとるようにしよう
野球選手として一回りパワーアップし、スケールの大きい選手に近づくためには、トレーニングはもちろんのこと、体づくりに欠かせない栄養素を食事などからとることや、十分に体を休めることも大切になってきます。生命を維持するためのエネルギー、体を動かした分の消費エネルギー、そして体づくりに必要なエネルギーという3つが満たされてようやく体力面での変化も見られるようになります。
まだまだ成長段階にある皆さんにとって、体に必要なエネルギーをまかなうには三度の食事だけではなく間食も上手に活用する必要があります。1日の総摂取エネルギーを増やすため、もしくはその手軽さなどからファストフードを利用することもあると思いますが、ファストフードの利用はアスリートにとってどのような影響が考えられるでしょうか。
ファストフードとは「短時間で調理、あるいは注文してからすぐ食べられる手軽な食品や食事」のことで、主にハンバーガーやカップラーメン、牛丼といったすぐに食べられるものを指します。脂質や糖質が多く、栄養バランスに偏りが見られることから「エンプティカロリー食品(カロリーばかりで栄養価が乏しい)」と呼ばれることもあります。ファストフードはアスリートにとって「食べてはいけないもの」ではありませんが、大量の脂質が含まれているものが多く、過度にとりすぎると体脂肪の蓄積をまねきます。またさまざまな食品添加物が含まれていることも理解しておきましょう。
その上でファストフードをとる時には、栄養バランスを考えて不足しがちな栄養素(ビタミン・ミネラルなど)を補うことを心がけましょう。副菜として野菜サラダを選んだり、乳製品としてヨーグルトや牛乳、一口チーズなどを一緒にとるようにすると、栄養バランスの偏りが改善されます。間食として利用する場合は、メインの食事に影響しない程度にとどめるようにしましょう。手軽にとることができるという利点もあるファストフードですが、日頃から常食とするのはなるべく避けること、そして体重や体脂肪をチェックしながら必要に応じて適量にとどめることが大切です。
文:西村 典子
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