ウォームアップと心拍数

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2020.10.30

寒い時期は特にウォームアップを入念に行おう

 皆さんは体を動かす前にはウォームアップを行い、体を温めてから本格的な練習などに参加すると思いますが、ウォームアップは外気温や季節によって変化することを知っていますか。同じウォームアップであっても真夏の暑い時期と、オフシーズンの寒い時期ではウォームアップにかける時間が変わってくることは理解しやすいと思います。

 また寒い時期はより入念に時間をかけないと、体が温まらないということは多くの選手が経験していることでしょう。チーム全体でのウォームアップ時間は限られているため、必要に応じて個人でもウォームアップを実施するようにしたいものです。

 ウォームアップの構成要素としてはジョギング(ランニング)やストレッチ(静的・動的)、さまざまな動きのエクササイズ、ダッシュなどが含まれますが、この中に心拍数を上げるような動きを入れていくと、比較的短い時間でも体が温まりやすく、ウォームアップ効果が見込めます。心拍数が上がるということは全身に血液がより多く流れて、末端にまで血液がいきわたり、細胞内での酸素と二酸化炭素のガス交換が盛んに行われることになります(肺では呼吸によるガス交換)。

 例えばジョギングで体をほぐしながらダッシュを合間に入れて、ダッシュとジョグを繰り返すようなときは、ダッシュによって心拍数が上がり、ジョグによって心拍数が落ち着くというサイクルを繰り返しながら体温や筋温を高めます。またジャンプ動作やテンポのよい腿上げ、姿勢の変化を伴うような動き(例えばうつ伏せ状態から素早くスタートを切るビーチフラッグダッシュなど)なども短時間で体を温めることに貢献します。

 一方で姿勢の変化や動きの少ないものはなかなか心拍数が上がらず、体を温めるのに時間がかかります。体の姿勢を維持しながら腹筋・背筋などを鍛えるスタビリティトレーニングなどは、体幹に刺激が加わる一方でウォームアップとして採用するには、外気温などを考慮する必要があるでしょう。同じく動きの少ない静的ストレッチについても、極端な心拍数増加は見られないため、季節によってかける時間を変えたり、動的ストレッチをメインに行ったりといったことが必要になるかもしれません。

 心拍数を一つの目安としながら、ウォームアップについてもいろいろな動作を取り入れつつ、自分たちにあったプログラムを考えてみてくださいね。

文:西村 典子
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