オフシーズンになると体づくり、基礎体力の強化を目的としたトレーニングが多くなってくると思いますが「トレーニングの内容」や「トレーニングの強度」ばかりを意識していないでしょうか。もちろんトレーニングそのものは大切で、野球に活かすために「何」を「どれだけ」行うかは大事なポイントですが、それと同じくらい大切なものが「栄養」と「休養」です。特に疲労回復に欠かせない休養、その中でも入浴について再確認しておきましょう。入浴はどのように疲労回復に役立つのかについて4つ挙げます。

1)血流が増加して疲労物質をより分解・代謝させる
トレーニングを行うと筋肉は傷つき、それを修復させてより強い筋肉へと成長していきます。この時に疲労物質を代謝し体外に排出させ、組織修復に必要な栄養、酸素を多く届けるためには血液が全身に十分に行き渡る必要があります。入浴はお湯の温熱効果によって自律神経の一つである副交感神経が優位に働き、血管が拡張して一時的に血流が増加します。

2)水圧が血液循環をサポートする
水に入ることで体全体に水圧がかかり、足先やふくらはぎなど血流が行き渡りにくい末端部分にまで血流の改善を促す狙いがあります。体にぴったりフィットする「コンプレッションウエア」が体に軽く圧を加えることで疲労回復効果を期待しているのと同様に、入浴にも水圧によってウエアと同じ原理を用いることになります。

3)浮力によって筋肉を重力から解放する
水に入ることは水圧と同時に浮力による影響も受けます。肩まで水につかった状態では体重が約10%程度まで減少し、例えば60kgの場合は6kgになると言われています。重力による影響が少なくなって筋緊張が緩み、リラックス効果とともに縮こまった筋肉がほぐれ安くなることが期待できます。

4)睡眠の質を向上させる
私たちの体は脳などの深部体温が下がると眠気を催すようになります。入浴をすることによって一度深部体温を上昇させ、その後体内の熱を放出しながら深部体温が下がり、脈拍数や呼吸数なども少しずつ減少します。就寝時間から逆算し、少なくとも1時間半前を目安に入浴するようにしてみましょう。

 疲れた時はシャワーなどで汗や汚れを流す程度で済ましてしまいがちですが、入浴は体のコンディションを整え、疲労回復にも効果が期待できるものです。ぜひセルフコンディショニングの一つとして習慣にしていきましょう。

文:西村 典子
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