自主練習で意識すること
スポーツ選手のトレーニングの進め方
多くの学校では休校措置が続き、自宅や室内などでトレーニングを行ったり、限られた場所で練習をしたりしている選手が多いと思います。この時期に気をつけることはまず第一に「ウイルスに感染しないような行動を行う」こと。人との接触を避け、手洗いを行うといった基本的なことを始め、必要のない外出は控えるようにすることが大切です。その上で体力レベルを落とさないためにも、今できるトレーニングを行っていきましょう。
パフォーマンスを高めるために必要なものはスポーツ選手の基盤となる基礎体力、その上に構築される専門的な体力、そしてこうした体力が技術力を支えます。全体練習ができない状況が続くと専門的な体力、基礎体力が低下しやすくなってしまうため、これをなるべく自主練習などで補うということになります。体力要素には筋力をはじめいろいろなものが挙げられますが、自重トレーニング(筋力、パワーなど)を始め、ランニング(内容によってスピード、筋持久力、全身持久力など)や縄跳びなどのジャンプを伴うエクササイズ(パワーなど)、切り返しなど方向転換を伴うエクササイズ(敏捷性など)、バランス能力を養うエクササイズ、ストレッチ(柔軟性など)等、さまざまな体力要素を維持できるように行っていくようにしましょう。
またこの他に気をつけたいこととしては体重管理が挙げられます。運動量が極端に減ってしまうと、いつもと同じ食事をしていても体重が増えてしまう…ということもあります。食事量や食事内容に気をつけつつ、筋肉量が減らないように体を動かすことを習慣づけること、そして体脂肪による体重増加を抑えるようにしましょう。限られた環境の中で不安に感じることも多いと思いますが、友達同士、部員同士で励まし合いながら、練習再開に向けて毎日コツコツと準備していきましょう。
文:西村 典子
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