しゃがみ込み動作ができますか

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2020.03.10

踵を浮かさないでしゃがみ込むことができますか

 皆さんはその場でしゃがむように指示をされたとき、抵抗なくスッとしゃがむことができますか? 最近は足首の硬い選手が多く、しっかりと深くしゃがみ込めなかったり、踵が浮いてしまったり、中には後ろに転んでしまったりする選手もいます。

 「しゃがみ込みテスト」は主にふくらはぎの筋肉の柔軟性を見るテストです。股関節や膝関節、足関節の関節可動域(関節の動く範囲)がそれぞれ最大に近い屈曲位を保つことが求められます。

 足首の硬さにはいくつか理由が考えられますが、その一つには成長期特有の体であることが挙げられます。身長が伸びるこの時期は骨の成長が主に長軸方向に伸びていくのですが、骨以外の筋や腱、靱帯など骨に付着する組織は骨の成長スピードについていくことができず、これらの繊維がゴムのように引き伸ばされてしまいます。

 この状態でさらに激しい運動(練習やトレーニングなど)を行うと、筋肉はさらに柔軟性を失って体が硬くなってしまいます。その牽引ストレスが骨に影響すると膝痛や足首痛などを引き起こすこともあります。

 さらに生活様式の変化もその一因であると言われています。畳の部屋で正座をしたり、あぐらをかいたりといった動作は足首のストレッチを兼ねていましたが、こうした動作を行わなくなったこと。また和式トイレでしゃがみ込む動作を日常的に行っていた時代から変化し、洋式トイレが主流となってしゃがみ込む動作をしなくなったこと。

 机と椅子という生活様式が一般的となったことで、股関節や足関節をあえて深く曲げる動作がなくなってしまい、体の硬さにつながっているのではないかと推察されています。

 しかし野球をはじめとするスポーツでは関節を曲げたり伸ばしたりという動作が伴います。こうした動きが硬いままであるとケガの原因ともなります。足首へのアプローチ方法としてはふくらはぎのストレッチを行うことや、アキレス腱付近の動きをよくするためのセルフマッサージ、しっかりと足首を回すことや、浮力を利用したお風呂での正座などが挙げられます。

 すぐに改善するものではありませんが地道に続けていると、少しずつ足首の硬さも改善されると思いますので、しゃがみ込めなかった!という選手はぜひこうしたエクササイズを続けて行うようにしてみてくださいね。

文:西村 典子
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