膝の痛みと大腿四頭筋

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2020.01.24

タオルを膝下におき、それを押しつけるように大腿四頭筋に力を入れる

 練習量が増えたり、ランニング量が増えたりすると膝の特に前側が痛くなったことがあるかもしれません。こうした膝の痛みは大腿四頭筋という太ももの前側にある筋肉の影響を受けやすいと考えられています。そもそも太ももの前側の筋肉(大腿四頭筋)と後ろ側にある筋肉(ハムストリングス)では前側の筋肉の方が力が強いことが知られています。

 筋肉のオモテとウラで筋力がある程度同じであれば、その張力は保たれるのですが、オモテが強いことでウラが常に引っ張られた(伸ばされた)状態になり、さらに引っ張られると肉離れなどのケガにもつながってしまいます。ハムストリングスに肉離れが多い原因の一つと言えるでしょう。

 中・高校生によく見られるスポーツ障害の一つに「オスグッド病」が挙げられます。骨の成長スピードと筋肉の成長スピードの違いによって筋肉が牽引され、骨との付着部にストレスがかかって炎症を起こすものです。これも大腿四頭筋が関与しています。

 大腿四頭筋の柔軟性が低下しているとより骨に近い部分には牽引ストレスがかかるようになりますし、筋力が弱くなってしまうと筋肉全体が大きな力に耐えられなくなって弱い部分(骨との付着部など)を傷めることがあります。成長期では膝蓋骨もまだまだ強度が弱く、大腿四頭筋の張力によって膝蓋骨が分裂してしまう(二分膝蓋骨、もしくは分裂膝蓋骨)こともあります。

 大腿四頭筋は普段のコンディショニングなどでも特にチェックしておきたい筋肉の一つです。ストレッチを行う際は膝を曲げて太ももの前側を伸ばすようにします。大腿四頭筋の中でも大腿直筋という一番長い筋肉は股関節と膝関節をまたぐ二関節筋と呼ばれています。これを効果的にストレッチするには股関節前側もしっかりと伸ばすようにするとよいでしょう。

 また筋力強化には膝を曲げた状態から伸ばす動作を含むものを取り入れます。代表的なものはスクワットですが、マシンを使ったレッグエクステンションや、膝が痛い場合には長座の姿勢をとり、膝下にタオルを置いてそれを押しつけるようと太ももの筋肉を緊張させるクワドセッティングなどで、筋力発揮の再教育を行うことも大切です。

文:西村 典子
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