入浴習慣を見直そう!入浴がもたらす効果
ラムネのお風呂とも呼ばれる炭酸泉。炭酸ガスの効果を大いに利用しよう
アスリートは日々技術練習やトレーニングなどを行って激しく体を動かすため、肉体的な疲労が蓄積しやすいことは理解できると思います。こうした肉体的・精神的な疲労を十分に回復させないまま、練習やトレーニングを行っていると体調不良を起こしたり、ケガの一因となったりすることが考えられます。「練習(トレーニング)」「栄養」「休養」のバランスは常に考えておく必要があります。
疲労回復を促すために意識したい生活習慣の中に「入浴」があります。疲れたときは汗をさっと流す程度にシャワーのみで済ませてしまうこともあると思いますが、できればしっかりと湯船につかって体を温めるようにしましょう。シャワーよりも格段に温まって全身の血流がよくなります。血液には体に取り入れた栄養や酸素を体中に届けると同時に、老廃物や痛みのもととなる物質、疲労物質などを回収して分解・代謝させる働きがあります。全身の血流を良くすることは、体内に残っているこれらの物質をなるべく早く体外に排出し、疲労回復を促すことにつながります。
またお風呂のお湯には炭酸ガスを含む入浴剤などを入れるとより効果的です。温水に溶けた炭酸ガスは非常に分子構造が細かいため、皮膚から毛細血管の中へと浸透していきます。炭酸ガスによって血管内の二酸化炭素濃度が高まると、体はより酸素を供給するために血管を広げて血流を増やすことが知られており、より多くの血液が流れるようになると言われています。さらに何も入っていないさら湯では長時間入浴すると湯冷めをしたり、熱いお湯に長くつかっていられないといったことが考えられますが、炭酸ガス入りのお湯は温度以上に温かさを感じやすいので、ぬるめのお湯でも長くつかることができ、保温効果も高く湯冷めしにくいというメリットもあります。いつもよりも熟睡できると感じる人もいます。
毎日の生活習慣として欠かせない入浴。疲労回復を促すためにも普段の入浴習慣を見直し、セルフコンディショニングの一つとして上手に取り入れてみてください。
文:西村 典子
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