キャッチャーと膝のケガ

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2019.12.03

キャッチャーはそのポジション特性から膝に負担がかかりやすい

 一般的にスポーツ傷害では上肢のケガに比べ、下肢のケガが多く、中でも膝はよく傷める部位の一つです。野球選手にとっても膝を傷めてしまうとプレーが制限され、思うようなパフォーマンスができなくなります。特にキャッチャーは頻繁に膝の屈伸運動を繰り返すため、他のポジションに比べて膝にかかる負担は大きくなります。

 スポーツ中に起こる膝のケガには一度の外力でアクシデント的に傷めてしまう「スポーツ外傷」と同じ動作を繰り返すことで少しずつ痛みが増してくるような「スポーツ障害」に分けることができます。膝のスポーツ外傷としてよく見られるものには、膝の前十字靱帯損傷や膝の軟骨部分である半月板損傷などがあります。一方、膝のスポーツ障害としてはジャンプ動作を繰り返すことによるジャンパー膝や、膝の屈伸運動などで膝の側面をサポートする靱帯が炎症を起こす腸脛(ちょうけい)靱帯炎(=ランナー膝)、また成長期の選手に見られる膝下の痛み(=オスグッド病)などが挙げられます。

 膝は自分の体重を支える役割があるため、守備の体勢がすでにしゃがんだ状態にあるキャッチャーは膝の屈伸運動を繰り返すことで膝関節や、半月板などに大きな負担がかかっています。さらにキャッチャーには、本塁上のクロスプレーなどによってランナーと交錯し、衝突することでアクシデント的に膝を強打して傷めてしまう可能性もあります。

 こうしたポジション特性を考えると、キャッチャーは日頃から膝への負担を減らすようにトレーニングによって膝周辺部を鍛えていくことが大切です。太ももの前側である大腿四頭筋や後面にあるハムストリングス、内ももにある内転筋といった下肢筋力を強化していくようにします。スクワットでは太ももと床が平行になるレベルまで膝を曲げますが、それ以上深く曲げると膝に過度な負担がかかるため、膝の角度には注意して行いましょう。この他にも前後、左右へのランジ動作などもオススメです。また太ももの柔軟性が低下するとやはり膝への負担が大きくなるため、運動前後でのストレッチは習慣として行うことがスポーツ障害の予防につながります。筋力と柔軟性を常に意識しながらセルフコンディショニングを行うようにしましょう。

文:西村 典子
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