競技復帰に役立てたいコラーゲン

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2019.09.03

栄養バランスを考えながらタンパク質をより多くとるようにしよう。

 ケガからの復帰に向けて、患部のリハビリテーションはもちろんのことですが、食事面からも患部の治癒促進を高めるようなものを積極的にとりたいという人は多いと思います。たとえば骨折であれば「カルシウムが必要」と考えがちですが、損傷した組織を修復するためには「接着剤」の役割を果たすコラーゲンも必要となってきます。コラーゲンはタンパク質の一つであり、骨や皮膚、髪の毛、爪、血管、内臓などあらゆる組織に存在して、細胞と細胞をつなぐ役割を担っています。特に骨と骨をつなぐ靱帯や腱などは弾力性をもたせつつ、しっかりとつながっていることが大切なので、ケガをした時は積極的にとりたい栄養素の一つと言えるでしょう。

 食事面で気をつけることは、栄養バランスを考えつつ、積極的にタンパク質をとっていくことです。あまりにも栄養バランスが偏りすぎてしまうと今度は体の調整役となるビタミンやミネラル分が不足するおそれがあります。また口から摂取した栄養素(コラーゲン)はそのまま直接ケガをした部位や組織に届くわけではないこともぜひ理解しておきましょう。摂取したコラーゲン(タンパク質)は一度体内で分子レベルであるアミノ酸に分解され、そこから血流にのって全身へ運ばれます。血液の中に多くのコラーゲン分子が存在すると、血流によって体全体に運ばれ、そこで初めてケガをした部位や組織にまでコラーゲン分子が行き渡ることになるのです。

 ケガをした直後の急性期(受傷から2、3日程度)では、炎症症状を抑えるために患部を冷やすためのアイシングを行いますが、急性期を過ぎて痛みや腫れなどの炎症症状がおさまると、今度は酸素やコラーゲン分子などが十分組織に行き渡るように血流を良くして、組織の修復をはかります。こうしてようやく食事などから得られた栄養素が、患部に届けられることになるのです。コラーゲンを口にしたらそれがそのまま直接患部に作用するわけではありませんが、消化(分解)・吸収・代謝という過程をへてケガの部位にもコラーゲン分子が届きます。競技復帰を後押しするためにも、ケガをした時などは積極的にコラーゲンを含む食材を中心に食べることも心がけてみましょう。

文:西村 典子
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