シャワーを使った交代浴で疲労回復
自宅で水風呂を準備するのはむずかしいが、シャワーを使えば手軽に交代浴が可能
練習後の過ごし方によって、翌日以降のコンディションは大きく変化します。一般的に疲労回復に必要なものといえば「十分な睡眠」と「適切な休養」。さらにアスリートとしては体を十分に温める入浴方法で、血流の改善を促し、疲労回復効果を高めたいところです。
夏の暑い時期などはシャワーなどで汗を流す程度にとどめる人も少なくないと思いますが、血流を良くするためには湯船につかって体全体を温めることを心がけましょう。さらにもうひと工夫付け加えるとしたら温かいお湯と、冷たい水を使った交代浴です。自宅に湯船を2つもっているところは少ないと思いますので、手軽にできるものとしてはシャワーを活用してみましょう。時間や回数にはさまざまな方法がありますので、体調に不安のない人が初めて行う場合を想定して一例を挙げます。始める前に必ずコップ1杯程度の水分補給を行いましょう。
・(温浴)40〜42℃程度のお湯に3〜5分ほどつかる(半身浴でもOK)
・(冷浴)10〜15℃程度の冷水を10〜30秒ほど浴びる(足や下肢のみでもOK)
・これを繰り返し3〜5回程度行う
・交代浴の最後は水で終わるようにする
ただし冬の寒い時期は水を全身ではなく、足や下肢を中心にかけることでもよいと思います。また冷たくて我慢できないようであれば水を少しお湯であたためてぬるま湯にしても構いません。ムリをすると体に負担がかかりやすくなるので注意が必要です。水で冷やす目的としては血管を収縮させることや、過度の炎症状態を抑える効果を期待していること。そこから温めることで血管が拡がり、ポンプ作用を生みだして血流を改善させることを目的としています。練習量が増えてきたり、疲れがたまってきたりしたと感じる時は、シャワーを活用した交代浴を活用してみてくださいね。
文:西村 典子
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