東京六大学野球の打撃上位10傑から見る中学野球出身チーム!
2018年秋季リーグ戦で首位打者に輝いた明治大の渡辺佳明(現楽天)
大学野球の中で、最もポピュラーなリーグと言える東京六大学野球。近年ではネット放送も増え、その人気は年々高まっている。
今回は、そんな東京六大学野球の選手のルーツに関する話題をお伝えしたい。東京六大学野球連盟に所属する大学は、国立大の東京大学を除いて一定の人数を選手を推薦で獲得している。
実際に、東京六大学野球のリーグ戦に出場している選手を見ると、多くの選手が野球推薦によって入学した「野球エリート」であることがわかる。
そこで今回は、2018年秋のリーグ戦の打撃上位10傑の選手の中学野球の出身チームを見ていき、選手のルーツや中学野球のつながりを探っていきたい。早速、2018年秋のリーグ戦の打撃上位10傑から見ていこう。
渡辺佳明 明治大 / 横浜 中本牧シニア .420
小林満平 法政大 / 中京大中京 三好東郷ボーイズ .419
川口凌 法政大 / 横浜 横浜東金沢シニア .373
岸本朋也 早稲田大 / 関大北陽 東大阪北ボーイズ .365
種田真大 立教大 / 大垣日大 西濃ボーイズ .340
宇草孔基 法政大 / 常総学院 墨田リトルシニア .333
相馬優人 法政大 / 健大高崎 波崎ボーイズ .333
檜村篤史 早稲田大 / 木更津総合 千葉ジャガース .327
向山基生 法政大 / 法政二 八王子シニア .321
平塚大賀 明治大 / 春日部共栄 神戸中央シニア .310
首位打者に輝いた明治大の渡辺佳明は、リトルシニアの名門・中本牧シニアの出身だ。中本牧シニアは森野将彦や小池正晃、近年では乙坂智や板山祐太郎などを輩出した実績があり、2018年ドラフトでも渡辺佳明が東北楽天から7位指名を受け、また一つ新たな実績を作ったことになる。
また法政大の川口凌は、同じく神奈川県内で堅実な強さを誇っている横浜東金沢シニアに在籍していた。OBには、日本ハムファイターズの黒羽根利規がおり、東京六大学でも2016年まで慶應義塾大の主軸として活躍した沓掛祥和がいる。輩出した選手も、堅実に実績を残す選手が多い印象だ。
関西勢では、東大阪北ボーイズ出身の岸本朋也(早稲田大)と神戸中央シニア出身の平塚大賀(明治大)がランクインした。東大阪北ボーイズも毎年強豪校への進学実績があり、神戸中央シニアは関西のリトルシニアの強豪として常に注目を浴びているチームだ。香川麗爾(大阪桐蔭-関西大)や雪山幹太(早稲田実)、文元洸成(智辯和歌山)の出身チームと言えば、その凄さは伝わるだろう。
ポニーリーグからは、千葉ジャガース出身の檜村篤史がランクインしている。OBには、2018年まで読売ジャイアンツの監督を務めた高橋由伸氏がおり、2019年がドラフトイヤーとなる檜村にも大きな期待が懸かる。
選手のルーツを見ていくことで、意外なつながりも見えてきたのではないだろうか。中学野球の視点から大学野球を見ると、一味違った視点で試合を見ることが出来る。2019年の春のリーグ戦は、どんな選手がランクインするのか、今からとても楽しみだ。
文:栗崎 祐太朗