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サーキットトレーニングの組み立て方

2018.12.11

サーキットトレーニングの組み立て方 | 高校野球ドットコム
一つ一つのエクササイズは軽負荷だが、連続して行うので心肺機能の強化に役立つ

 オフシーズンのトレーニングプログラムでは、いくつかのエクササイズを組み合わせて実施するサーキットトレーニングを採用するチームもあると思います。サーキットトレーニングとは主に心肺機能の強化(スタミナ向上)、筋持久力の向上を目的とし、複数のエクササイズを組み合わせて休息と運動の間隔を調整しながら続けるトレーニング方法です。ウエイトトレーニングと違って負荷は軽めに設定し、体全体の筋肉を総動員しながら行うことからサーキット(循環)と呼ばれています。

 実際にサーキットトレーニングのプログラムを組むときは、選手の体力レベルや参加人数、施設や器具などの環境、サーフェス(地面)などさまざまな要因を考慮して決めていく必要があります。フリーウエイトを用いたパワー系のトレーニングエクササイズと有酸素系のエクササイズを交互に取り入れるのであれば、1種目行ったら次の種目にうつるまで走って移動するように設定すると、効率よく行うことが出来ます(走ることで心拍数を下げないまま次のエクササイズに移行する)。

 スタミナ向上のためにはある程度心拍数を上げた状態を保つことが必要となってくるので、スタート時のエクササイズとしてはジャンプ系のドリルを選択し、そこからさまざまな種類のエクササイズを組み合わせます。ジャンプ動作を行うと短時間で心拍数が高くなるため、心肺機能の強化には非常に効率がよい導入方法です。ただし、ジャンプ系のエクササイズはたとえ自重であってもかなりの強度を要するため、筋力レベルやトレーニング経験などを考慮し、運動強度を調整する必要があります。またウォームアップ不足もケガを引き起こしやすいですので、入念に身体を温めてから行うようにしましょう。

 エクササイズは上半身、下半身、体幹とトレーニングする部位を大きく3つに分け、それぞれが連続しないように配慮しながら順番を決めるようにします。また姿勢についても座ったり、立ったり、寝転んだりと常に姿勢をかえることを意識するとより効果的です。たくさんのエクササイズを休みなく行うサーキットトレーニングですが、その組み合わせや運動プログラムは実はかなり綿密に計算されたものといえるでしょう。サーキットトレーニングは全体練習でも取り入れやすいものなので、チームでの基礎体力づくりの一つとして積極的に活用してみてくださいね。

 

文:西村 典子
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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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