ゴールデングラブ初受賞!プロ4年目の中村奨吾のここまでの道のり
中村奨吾(千葉ロッテマリーンズ)
セカンドコンバート1年目でゴールデングラブ賞受賞。千葉ロッテマリーンズの中村奨吾がプロ4年目で初めてタイトルを獲得した。
中村は奈良の名門・天理出身で入学当初は外野手としてプレー。2年生の春、そして3年生の春に活躍。春選抜が終了後にサードにコンバートになるも、夏までにサードの守備に順応し、その年の夏の甲子園にも出場を果たす。
だが2回戦で大阪の履正社に敗れ、中村の夏は終わった。この時履正社にいたのが、トリプルスリーを2年連続で記録するなど、球界トップの右打者で当時は「T‐山田」と称された山田哲人だった。
その後、中村はプロへは進まず、大学野球の道へ。進学先として選んだのが六大学の名門・早稲田大。そこで中村は1年生の春からリーグ戦に出場を続け、3年生の時には日米大学野球にも選出。
さらに4年生の時にはチームの主将を務め、2014年ハーレムベースボールウィークでは、4番に座りチームの準優勝に貢献。当時のメンバーには山﨑康晃や吉田正尚、田中俊太、茂木栄五郎らがいた。
様々な経験を大学野球で積み上げた中村は、2014年のドラフト1位で千葉ロッテマリーンズへの入団。
1年目、2年目ともに100試合近く出場を果たすも、打率は2割台前半。昨シーズンは出場機会がさらに減り85試合に止まった。
天理、そして早稲田大で培った能力を活かしきれず、なかなか結果を出せずに苦しんだが、今シーズンからセカンドにコンバートされると能力が開花。
初めて全試合フル出場を果たすと、打率も.284をマーク。5月には18試合連続ヒットをマークするなど好調を維持。そして今シーズンから本格的にコンバートとなったセカンドでは、守備率.993をマーク。これはパ・リーグのセカンドの部門で1位の数値である。(ちなみに2位には2014年ハーレムベースボールウィークで代表になった福田周平)
学生野球で結果を残し続けた中村が4年目にして初のタイトル獲得を果たした。来シーズン以降も活躍できれば、14年ぶりのパ・リーグ制覇を狙う千葉ロッテにとって、大きな力となるだろう。