走り込みとシンスプリント

印刷する このエントリーをはてなブックマークに追加   
2018.10.23

走りこみだけがシンスプリントの原因ではなく、フィジカル面にも問題があることを理解しておこう

 秋から冬にかけての時期は野球の実践練習とともに、来春を見越した体力づくりの時期へと移行していきます。野球の実践練習だけではなかなか強化できない体力要素を効率よく鍛えるために、グランドでのフィジカルトレーニングやランニングなどを行うチームも多いことでしょう。

 ところがランニング量が急激に増えると、それと比例するように脛(すね)の前や外側に痛みを覚える選手も多くなる傾向にあります。練習量の増加などによって生じる骨膜の炎症や、脛の痛みはシンスプリントと呼ばれますが、走りこみだけがシンスプリントを引き起こすのではなく、さまざまな要因が考えられます。

●扁平足は脛に負担がかかりやすい

 足の裏にある土踏まずにはアーチ状の構造を持っていますが、まれにアーチが低く、フラットな足裏になっている扁平足状態の選手がいます。足の裏にあるアーチは地面からの力を受け止めるクッションのような役割があるのですが、扁平足の状態でランニングを行うと、地面から受ける力がダイレクトに下肢にかかりやすく、脛の前や外側に繰り返し力がかかって痛みを生じやすくなります。
 足の裏のアーチを機能させるために足指のトレーニングを行ったり、足底板(インソール)などを用いてアーチをつくるようにすると脛にかかる負担が軽減されることが期待できます。

●筋力的な問題がある

 ランニングでは踏み込む際に片足に大きな力が加わりますが、このときにバランスを崩すようであれば、体を支えるだけの筋力が不足していると考えられます。
 筋力不足のままランニングを行っていると、膝が内側に入って関節や靱帯を傷めたり、横方向への動きに耐えられなくなって脛に負担がかかり、痛みを生じることが多くなります。片足スクワットやランジ動作などを繰り返し行い、体を支えるだけの筋力をつけるようにしましょう。

●足にあったシューズを履いていない

 ランニングではシューズによる影響も考慮する必要があります。靴の中で足が「遊んでしまわない」ように自分の足にフィットした靴を履くことが大切です。また摩耗による破損や、ソールのすり切れ等をそのまま放置しておくと、足を守るためのシューズがその役割を果たせなくなってケガにつながることがあります。シューズやスパイクは消耗品と割り切って、破損したものは新しいものを準備するようにしましょう。

 ただ単に「ランニング量が増えたからシンスプリントになってしまう」というのではなく、さまざまな原因が考えられることを理解し、一つ一つチェックしながらその原因を取り除いていくことが大切です。

文:西村 典子
球児必見の「セルフコンディショニングのススメ」も好評連載中!

【関連記事】
捻挫を軽く考えない!大きなケガになっている場合も 【ニュース - その他】
プロテインをとる前に確認したいこと 【ニュース - その他】
第219回 試合のパフォーマンスを支える補食【セルフコンディショニングのススメ】
第218回 投手必見!練習や試合後に意識したいクールダウン【セルフコンディショニングのススメ】
第572回 「ストップ・ザ・作新」に向けた佐野日大のマインドセットに迫る【後編】【野球部訪問】
第217回 スイング動作と手首のケガ【セルフコンディショニングのススメ】
第880回 「休んだら終わり」からのモデルチェンジ 田中俊太選手(読売ジャイアンツ)【後編】 【2018年インタビュー】
第881回 「焦ったり力んでいるときこそ怪我をする」田中俊太選手(読売ジャイアンツ)【前編】 【2018年インタビュー】
第216回 遠征や合宿時のセルフコンディショニング【セルフコンディショニングのススメ】
コメント (1)
シンスプリント2018.10.24 Masahiro Ishii
余り話題に乗らないようですが、過回内になりやすい足のバランスが問題を起こします

後脛骨筋の柔軟性を増すことを考えることと、足のバランスをよくして足をサポートできるインソールが入手できれば大丈夫と思います

コメントを投稿する

次の記事:
来年も高校生が人気となるか?2年連続40%以上は分離ドラフト以降なし
最新ニューストップに戻る サイトトップに戻る