大体大が目の前での天理大の胴上げを阻止!殊勲打は大学初安打の苦労人!
大阪体育大学が逆転で天理大学を破り、開幕からの連敗を7で止めるとともに、目の前での相手の胴上げを阻止しました。
昨日(10日)行われた阪神大学野球第5節2回戦。大阪体育大学は、敗れれば最下位確定。そして目の前で天理大学の胴上げとなってしまう一戦でした。そんな中で殊勲打を放ったのは、代打で起用された4年生でした。
9回表、1アウト1塁から代打で打席に立った大阪体育大学の池側雅拓内野手(4大体大浪商)。2ボール2ストライクからの6球目、完投間近だった天理大学の左腕・森浦大輔投手(2天理)のスライダーを捕えると、打球はレフトスタンドへ。「得意な球を仕留められた」とリーグ戦初安打が起死回生の逆転2ランとなった池側選手。「長打を期待しての代打でしたけど、まさか本塁打になるとは」と中野和彦監督も驚きの表情で池側選手とハイタッチをしました。
この逆転をきっかけにこの回4得点を挙げ、今シーズン初勝利。開幕から7連敗、この試合に敗れていれば昭和61年(1986年)以来の最下位が決まってしまう大事なゲームでの殊勲打に、「正直、雰囲気はあまり良くなかった。何とか1勝したいという気持ちだけでした」と池側選手は喜びました。この勝利で天理大学の優勝の可能性は19日からの最終節(関西学国語大学戦)に持ち越しとなり、大阪体育大学にも最下位脱出の可能性が残りました。今日(11日)の3回戦で今シーズン初勝ち点を目指します。
「卒業後は公務員になりたいと思っているので、勉強しています」と話した池側選手。大体大浪商では控え投手。大学で野手に転向し、ベンチ入りは3年春からだったそうです。リーグ戦では代打での起用ばかりだった苦労人が4年春にして初安打がチームの危機を救う一発となりました。こういった選手にスポットライトが当たる試合があるというのが、≪大学野球の面白さ≫ですね。
一方、あとアウト二つで優勝がお預けとなった天理大学。藤原忠理監督は「一発の怖さですね」と振り返りました。ただ、「たまたま他のチームとの勝率の関係で勝てば優勝という状況でしたが、我々としてはしっかりと勝ち点5を獲って優勝しようとやっていたので」と話し、今日の3回戦で4つ目の勝ち点を獲ることに目を向けていました。この試合の課題として残ったのは、逆転2ランを浴びた後にさらに四球や守備のミスなどから2点を献上したこと。「その部分がまだウチに力がないということです」と指揮官は9回裏が残っていただけに最少失点で凌ぐことの重要性を話していました。
これで阪神大学リーグの優勝争いは天理大学と関西国際大学に絞られました。唯一、自力優勝の可能性がある天理大の最短での優勝は19日です。
阪神大学リーグ 今日の予定
[stadium]シティ信金スタ[/stadium](舞洲)
10:00 天理大学vs大阪体育大学
12:40 関西外国語大学vs甲南大学
(文:松倉雄太)