ドラフト候補右腕・山本隆広(関西大学)。今は我慢の時
関西学生野球が昨日開幕しました。
第1週で登場する4チームのうち、今シーズンのドラフト候補として名が挙がるのが、関西大学の山本隆広投手(4年・桜宮)、立命館大学の山上大輔投手(4年・立命館宇治)、辰己涼介外野手(4年・社)です。
山上投手はこの日6安打11奪三振、無四球で2失点完投。辰己選手は初回にヒットを放つなど、4打数2安打の成績でした。
山上大輔投手(4年・立命館宇治)
大学日本代表の常連でもある辰己選手は、「チームメートの4年生が就活(就職活動)をしていますが、自分にとっては野球が就活。神宮へ行くことがアピールに繋がるので頑張りたいです」と試合後に話してくれました。この日の2安打で1年時から積み重ねた安打数は85。「春のリーグ戦で100安打にすることが目標。秋に(リーグ記録の)123安打までいきたい」と抱負を語りました。大阪桐蔭の藤原恭大選手など俊足の外野手が多いですが、辰巳選手も負けてはいません。
辰己涼介外野手(4年・社)
山上投手も先輩の東克樹投手(DeNA)から「プロに来いよ」と発破をかけられていたそうで、「プロ一本です」と目標を話します。今季からスライダーをカットボールに変えるなど投球の引き出しを増やしています。
[page_break:ドラフト候補右腕・山本隆広(関西大学)は?]一方、先発すると思われていた関西大学の山本隆広投手はこの日はベンチ入りメンバーから外れました。早瀬万豊監督は、「(3月27日の)阪神タイガース2軍との練習試合で肘を痛めた」と明かします。試合後、本人に伺うと「剥離骨折です。靱帯には問題はないのですが、力を入れたら痛い。メスはいれたくないので、保存療法で骨がくっつくのを待っています。4月後半からキャッチボールができれば」と悔しい胸のうちを話してくれました。
実は年明けから中々調子が上がらず、オープン戦でも1イニング登板のみ。阪神2軍との練習試合で初めて2イニングを投げたときに痛みがあったそうです。この日サヨナラ負けした試合をスタンドで見つめ、「投げられないのが悔しい」と目を真っ赤にして話ました。
最速150キロを誇り、昨秋の近畿大学戦では完全試合を達成。明治神宮大会でも好投した右腕です。早瀬監督やアドバイザリースタッフとして指導をする山口高志氏からも無理をしないようにとの言葉をもらっていると明かした山本投手。今は辛いでしょうが、我慢の時。万全な状態に戻ってから復調した姿を見たいです。
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(文:松倉雄太)