ドカベン、レギュラーでありながらヒット描写が一度もない選手に見る「野球の真理」
「今こそ、ドカベンを再放送してほしいんですよね。野球の魅力がいっぱいつまったドカベンを、選手たちに見てほしい」。
これは以前、ある高校の監督が話していた言葉です。
山田太郎、岩鬼正美を中心に、明訓高校とそのライバルたちを描いた高校野球漫画(アニメ)。今の高校球児はどれくらいの方がご覧になったでしょうか。CS放送などでは時々再放送されてますが、地上波では最近は見なくなったように思います。
その山田太郎世代の明訓は無敵の強さを誇りました。2年生の時の春の選抜の主オーダーを記してみましょう。
今回注目したいのは6番の石毛です。実は作中で一度もヒットを打った描写がありません。出塁したと思われる場面はありますが・・・
4番の山田は打率7割を超える打者。他にも、岩鬼、殿馬などのスター選手ばかりのため、試合を進めるには必ずアウトにしなきゃいけない選手が必要だったと推測されています。
何が言いたいかというと、【野球はアウトになる選手がいなければ永遠に終わらないスポーツ】だということなんですね。サッカーやラグビー、バスケットボールなどの決まった時間がくれば必ず試合終了になる多くのスポーツとは違うわけです。
アウトになる人間がいるから、野球は成立するということをあらためて頭に入れておきたいですね。
ドカベンの話は今後も折に触れて取り上げてみようと思います。
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(文:松倉雄太)