栄養ドリンクとカフェイン中毒

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2017.12.22

栄養ドリンクはコンビニなどで手軽に購入できるものですが、カフェインの過剰摂取には気をつけよう。

■栄養ドリンクとカフェイン中毒

 試合前やテスト勉強をするときなど「もう少し頑張りたい」という理由で栄養ドリンクを飲む選手がいるかもしれません。栄養ドリンクには疲労回復をもたらすビタミンB群などの他に、覚醒作用をもたらす成分が含まれており、徹夜をして勉強をしたいときなどに飲む機会が多いと考えられます。しかし覚醒作用をもたらす成分の中にはカフェインが多く含まれてるので、過剰に摂取すると身体に悪影響を及ぼすことが知られています。

 カフェインはコーヒー(1杯あたり約65mg)やお茶など多くの嗜好品に含まれており、普段からとっている人も少なくないでしょう。しかし人気のある栄養ドリンクの中には250ml缶で80mg、355ml缶で142mgなどより多くのカフェインが含まれています。日本では現在、基準となる1日当たりの摂取許容量は提示されていないのですが、海外では健康な成人が摂取しても安全であるカフェイン量を設定しています。欧州食品安全機関(EFSA)が発表したものによると小児~青年期は1日に3mg/kgまでとされ、体重60㎏の選手であれば1日180mgまで、体重80㎏の選手であれば1日240mgまでとなります。コーヒーを1日に3~4杯程度であれば問題ありませんが、これに栄養ドリンクを1本プラスすると過剰なカフェイン摂取量になってしまいます。

 カフェインは体内に入ると交感神経を刺激し、心拍数を上げる作用をもたらします。眠気覚ましや朝食代わりなどに栄養ドリンクを飲むと、確かに目が冴えて元気になったように感じますが、実際には朝食に必要な栄養分を含んでいるとはいえず、逆に空腹状態で飲んでしまうと胃酸の分泌がうながされて、胃痛を起こすことも考えられます。カフェインは現在ドーピング検査の対象外薬物になっていますが、薬物監視リストとしてあげられており、必要以上に摂取すると不眠や頭痛、下痢、不安感やイライラといった心身への影響が懸念されます。また繰り返しカフェインを摂取していると、体がカフェインに慣れてしまい(カフェイン耐性)より多くのカフェインを求めるようになります(カフェイン依存症)。

 栄養ドリンクを飲むことと一時的にスッキリした気分をもたらしますが、過度な摂取は逆に身体にとって悪影響を及ぼすことがあることを認識し、栄養ドリンクに頼らないように日頃から疲労回復のための休養や栄養を十分にとることを心がけましょう。

文:西村 典子
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