スタビリティトレーニングとは?体幹をもっと強く!
スタビリティトレーニングとは
スタビリティトレーニングは体幹の安定性を高める
野球に限らず、どのようなスポーツにおいても体幹を安定させることはとても重要です。一般的に体幹とは身体の頭部と四肢(左右の腕と足)を除いた胴体の部分を指し、バッティングやピッチング、スローイング動作においてぶれない体幹を作ることがパフォーマンスアップに直結します。ところで体幹を鍛えるというと、まず思いつくものが腹筋や背筋トレーニングではないでしょうか。
体幹を鍛えるためには筋力そのものも必要ですが、その筋力を維持し、姿勢を保つことが体幹の安定につながります。こうした安定性を高めるためのトレーニングはスタビリティトレーニングと呼ばれ、バランス能力を高めるためのさまざまな用具を使ったり、あるいは自分の身体のみでトレーニングを行うことが可能です。
腹筋や背筋のトレーニングでは主に身体を動かす大きな筋肉群が使われるのに対し、スタビリティトレーニングでは姿勢を維持するための深層筋と呼ばれる筋肉(いわゆるインナーマッスル)をメインとして、筋力や筋持久力が鍛えられます。身体を支える支持能力を高めるほか、前後左右のバランスを調整する能力、身体がふらついたときに元の姿勢に戻る反射能力などが養われます。また姿勢を安定させることは、それぞれの重心や軸を意識することが不可欠ですので、どっしりとした構えから軸をぶらさずに身体を動かすコントロール能力を高めることにもつながります。
こうしたスタビリティトレーニングはウォームアップ内に組み込んだり、トレーニングプログラムに反映させたりして、習慣づけて行うことが大切です。また体幹を鍛えるためには安定性を高めるスタビリティトレーニングだけではなく、しなやかな動きを出すための柔軟性や動く範囲を広げるための可動性が必要になってきますので、体幹部分の筋肉をストレッチしたり、大きな動きで可動性を高めたりといったことも並行して行うようにすると良いでしょう。
文:西村 典子
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