奥川、宮城の高卒2年目コンビが新規契約就任 先輩左腕との共通点
星稜時代の奥川恭伸投手
多くの野球人により良い道具を提供し続けているスポーツメーカー・ミズノ。プロ野球界を見渡すと数多くの契約選手がいるが、2022年より新たに10名と契約を結ぶことを11月29日に発表。その10人のなかにフレッシュな2人が名を連ねた。
2021年シーズンで日本一に輝いたヤクルト・奥川恭伸投手(星稜出身)。そしてヤクルトと日本シリーズを戦ったオリックス・宮城大弥投手(興南出身)の2人だ。
互いに2019年のドラフトで1位指名を受けてプロ入りした高卒2年目投手。ミズノ社としては高卒2年目で契約選手になるのは、2021年のセ・リーグMVPを受賞した村上宗隆内野手(九州学院出身)以来であり、投手に限ると、楽天・松井裕樹投手(桐光学園出身)と契約を結ぶことが発表された2015年以来のことだ。
実に6年ぶりのことになるが、高卒2年目投手を2人同時に新規契約選手として迎え入れることは業界とすれば大きな話題ではないだろうか。それだけ2人がインパクトを残す活躍だったことは間違いないが、それがどれほどなのか。同じ高卒2年目で契約選手となった当時の松井と成績を見比べてみたい。
<松井裕樹>
63試合登板 3勝2敗12ホールド33セーブ
72.1回 与四死球30 奪三振103 防御率0.87 K/BB3.68 奪三振率12.82
<奥川恭伸>
18試合登板 9勝4敗
105回 与四死球12 奪三振91 防御率3.26 K/BB9.10 奪三振率7.80
<宮城大弥>
23試合登板 13勝4敗
147回 与四死球48 奪三振131 防御率2.51 K/BB3.36 奪三振率8.02
興南時代の宮城大弥投手
奥川は規定投球回数に届いていないためタイトル争いに絡むことはなかったが、宮城はシーズン途中まで防御率と勝利数で競い、最終的にはともにリーグ全体2位。松井は当時セーブ数でリーグ4位にランクインし、球界屈指のクローザーとして活躍を見せた。
この3人が共通して言えるのが、2年目で一気に才能が花開いたことだ。
3人とも高校時代から騒がれた逸材で、ドラフト1位でプロ入り。1年目から高い注目を集めたものの、思うような結果を残すことが出来ず、プロの洗礼を浴びた。
しかし松井の場合は配置展開でクローザーに回って、ポジションを確保。そして宮城、奥川は地道にアピールを続け、登板機会を重ねるごとに結果を残すことでチームにとって欠かせない存在となった。
今回の就任を受けて12月19日に開催された「ミズノダイアモンド感謝祭2021」に出席した奥川は「(就任する話を聞いたときは)本当にうれしく思いましたし、たくさんミズノの商品を宣伝できるように頑張りたいです」と契約選手としての責務を全うする姿勢を示した。
その後、ブランドアンバサダーのイメージについて聞かれると、「華やかなイメージや活躍されている選手が任命されているので、そこを任せてもらえるのは嬉しいです」と神宮のマウンドでも見せた爽やかな笑顔をのぞかせた。
対する宮城も「小、中、高校とカタログを見れば一流選手が載っていたので、そこに加わる責任を感じますが、自覚を持ってやっていきたいです」と気を引き締めた。
2年前までは夢を与えられる立場にいた2人だが、今度は与える側へ。2022年以降からカタログを開けば、2人の写真は使っている道具とともに紹介されるだろう。その時に「カッコイイ」と憧れの目で見てもらえるような活躍を、来季以降もしてくれることを楽しみにしたい。
そんな2人のイベントでの模様は、ミズノの公式YouTubeチャンネルでアーカイブが配信されている。
■オンラインイベントの詳しい模様はこちらから!
ミズノダイアモンド感謝祭2021
【新規ミズノブランドアンバサダー選手】
<セ・リーグ>
ヤクルト:奥川恭伸投手(星稜出身)
タイガース:佐藤輝明内野手(仁川学院出身)
ドラゴンズ:木下拓哉捕手(高知出身)
<パ・リーグ>
オリックス:宮城大弥投手(興南出身)
オリックス:杉本裕太郎外野手(徳島商出身)
イーグルス:早川隆久投手(木更津総合出身)
ホークス:栗原陵矢捕手(春江工出身)
ファイターズ:伊藤大海投手(駒大苫小牧出身)
ライオンズ:今井達也投手(作新学院出身)
<メジャー>
レンジャース:有原航平投手(広島広陵出身)