News

西武の大砲・山川穂高の豪快な一打には、細かすぎるこだわりがあった

2021.12.22

西武の大砲・山川穂高の豪快な一打には、細かすぎるこだわりがあった | 高校野球ドットコム
山川穂高

 西武が誇る和製大砲・山川 穂高内野手(中部商出身)。今シーズンは24本塁打に終わり、パ・リーグの本塁打王ランキングは5位。タイトル争いから一歩後退し、チームも最下位に沈んだ。

 チーム、そして山川本人も悔しい1年になったが、2018年、2019年には本塁打王に輝いており、実力は本物だということは周知の事実だ。そんな山川だが、木製バットを使い始めたころは苦戦を強いられたと、自身がブランドアンバサダーを務めるミズノより12月19日に配信された「ミズノダイアモンド感謝祭2021」で明かした。

 「木製バットを使うなら金属打ちではなく、インサイドアウトで出すこと。いいスイングをしないといけないというのは、その通りなんです。事実、1試合1本ペースくらいだったかはっきりとは覚えていませんが、大学入学したばかりの時は相当な数を折りました」

 西武の主砲も当時は木製バットへの対応に苦労を重ねた。それでも大事にしたことが1つだけあるという。それは当てにいかないことだ。
 「大学の監督からは『折ってもいいから、しっかりバットを振りなさい』という指導を受けていたんです。そのおかげで1試合ごとにバットが変わっていたんですけど、ホームランのような速い打球を打つには、強いスイングが必要なので、しっかり振ることは大事です」

 打撃練習でもライナーより角度のある打球を出すために、あえてスピンをかけてはじき返す。狙ってホームラン性の打球を打つわけだが、そうしなければ、「シーズンの中でホームランを続けて出すことは難しい」と話している。ホームランの確率を上げるためにも、練習からしっかり振って快音を響かせることが、山川流のホームランの極意なのだ。

 ただ、山川が大学時代からバットのモデルにしているのは、意外なタイプの選手だった。
「ヘッドを効かせられる長いバットが好きなので、そのために大学の時は稲葉(篤紀)さんの87センチのモデルを2センチ長くして使っていました」

 特にヘッドが効かせられるように、山川は細かなリクエストを申し出るシーンがあった。
 グリップを握って感覚を確かめていると、職人に対してグリップ部分を細くできるかヒアリング。さらに話が進むと、細くするのはグリップ部分全体ではなく、右手で握る部分だけをお願いしていたのだ。

 稲葉さんモデルを2センチ長くしたり、グリップを部分的に細くしたりと、本当に些細なところだ。しかし、これがシーズンの活躍に繋がることを考えれば山川にとっては大切なこだわりだ。

 豪快な一打で球場を盛り上げる西武の大砲・山川のホームランは細かすぎるこだわりと、それを実現させるミズノの技術力の高さが支えにあった。

 そんな山川のバット工場でのやり取りの模様は、ミズノの公式YouTubeチャンネルでアーカイブが配信されている。

■オンラインイベントの詳しい模様はこちらから!
ミズノダイアモンド感謝祭2021

[page_break:新規契約選手一覧]

【新規ミズノブランドアンバサダー選手】
<セ・リーグ>
ヤクルト:奥川恭伸投手(星稜出身)
タイガース:佐藤輝明内野手(仁川学院出身)
ドラゴンズ:木下拓哉捕手(高知出身)

<パ・リーグ>
オリックス:宮城大弥投手(興南出身)
オリックス:杉本裕太郎外野手(徳島商出身)
イーグルス:早川隆久投手(木更津総合出身)
ホークス:栗原陵矢捕手(春江工出身)
ファイターズ:伊藤大海投手(駒大苫小牧出身)
ライオンズ:今井達也投手(作新学院出身)

<メジャー>
レンジャース:有原航平投手(広島広陵出身)

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.04.24

春の埼玉大会は「逸材のショーケース」!ドラフト上位候補に挙がる大型遊撃手を擁する花咲徳栄、タレント揃いの浦和学院など県大会に出場する逸材たち!【春季埼玉大会注目選手リスト】

2024.04.24

東京国際大の新入生は、リーグ戦デビューの二松学舎大附の右腕、甲子園4強・神村学園捕手、仙台育英スラッガーら俊英ぞろい!

2024.04.24

【福島】田村、日大東北、只見、福島が初戦を突破<春季県大会支部予選>

2024.04.24

【佐賀】敬徳と有田工がNHK杯出場を決める<春季地区大会>

2024.04.24

【春季四国大会逸材紹介・香川編】高松商に「シン・浅野翔吾」が!尽誠学園は技巧派2年生右腕がチームの命運握る

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.23

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.23

【春季埼玉県大会】地区大会屈指の好カードは川口市立が浦和実を8回逆転で下し県大会へ!

2024.04.21

【神奈川春季大会】慶応義塾が快勝でベスト8入り! 敗れた川崎総合科学も創部初シード権獲得で実りのある春に

2024.04.22

【和歌山】智辯和歌山、田辺、和歌山東がベスト8入り<春季大会>

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.05

早稲田大にU-18日本代表3名が加入! 仙台育英、日大三、山梨学院、早大学院の主力や元プロの子息も!

2024.04.23

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.02

【東京】日大三、堀越がコールド発進、駒大高はサヨナラ勝ち<春季都大会>

2024.04.12

東大野球部の新入生に甲子園ベスト4左腕! 早実出身内野手は司法試験予備試験合格の秀才!