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野球競技人口減少をアプリで食い止める!元甲子園球児の挑戦

2019.07.13

野球競技人口減少をアプリで食い止める!元甲子園球児の挑戦 | 高校野球ドットコム

  スポカレというアプリをご存じだろうか。掲載数5万試合以上、対応ジャンル80競技以上という圧倒的な情報量を誇る、スポーツファン注目の観戦サポートアプリだ。
 そのスポカレが夏の高校野球に完全対応した。全地方大会の1回戦から本大会決勝まで、全ての試合の日程と観戦方法が確認でき、さらに「母校登録」機能を使うと母校の試合日に通知を送ってくれる。

 実はこのスポカレの高校野球対応と母校登録機能実現の裏には、高校野球に魅せられ、育てられ、そして人生を捧げると誓った“元高校球児”の存在があった。
スポーツマーケティング会社「スポーツマーケティングラボラトリー(以下、スポラボ)」に所属し、スポカレプロジェクトに参画している津村勇宜さんだ。

21世紀枠で選抜出場!津村さんの高校時代

野球競技人口減少をアプリで食い止める!元甲子園球児の挑戦 | 高校野球ドットコム
向陽高校出身の津村勇宜さん

 

 昨夏、第100回全国高等学校記念高校野球大会が行われるなど、長い歴史を誇る日本の高校野球。甲子園の入場者数は昨夏はじめて一大会で100万人を突破。国内スポーツの中でも、高校野球は高い人気をみせる一方で、昨今話題になっている球数制限問題や、行き過ぎた指導などが問題視されている側面もある。
 また、今月3日に発表された5年連続での硬式野球部員数減少のニュースなど、国内の野球競技人口自体が減少しているのも事実だ。

 津村さんは「野球に育てられた恩を返していきたい」という想いから、スポカレで野球競技人口減少という厳しい現実に立ち向かおうとしている。
 和歌山・和歌山向陽高校出身の津村さんは、2010年の第82回選抜大会に21世紀枠で出場。初戦では、開星に2対1で勝利。この試合、21世紀枠校が、中国大会王者を破ったことだけでなく、試合後に相手校の元監督の発言が問題となりワイドショーなどでも取り上げられるほど世間を賑わせたことでも注目を集めた。
 その後、和歌山向陽は2回戦の日大三戦でも1対3と、強豪私学相手に善戦した。津村さんは、当時2年生ながら、2番サードで活躍。その年の夏は、決勝戦まで勝ち進むも、強敵・智弁和歌山に3対6で敗れ、春夏連続出場は叶わなかったが、公立進学校の躍進に、勝ち進むたびに、多くの声援を受けたことは「今でも忘れられない思い出」だと当時を振り返る。

 新チームからはキャプテンとなり、再び甲子園の地を目指したが、最後の夏は、あと一つ勝てば智弁和歌山と対戦という前の準々決勝・伊都との試合で敗れた。

 5対2と和歌山向陽の3点リードで迎えた9回表に、相手の5番打者に3ランを打たれ、この回一挙5失点。その裏、逆転ならず、5対7で散った。

[page_break:野球に恩返しがしたい、元球児の熱い思い]

野球に恩返しがしたい、元球児の熱い思い

「新チームになってから、ずっと先輩たちの分まで、智弁和歌山に勝って、もう一度甲子園へ行きたいとチーム全員で話していたので、そこにたどり着くことができなかった悔しさは、社会人になった今でもバネになっています。大学野球をやろうと思ったきっかけも最後の夏に負けたやり切れない思いがあったからでした」と、高校卒業後は、関西学院大学に進学。しかし、全国から集まったレベルの高い選手たちの中で、ベンチ入り定着も厳しく、4年間で公式戦に出場できたのは僅か数試合のみ。

 大学卒業後は野球は続けず、トヨタ自動車に就職する。

「第二の人生といったら偉そうですが、野球はここで一区切りつけて、一人のビジネスマンとして成長していきたいと思いました。

トヨタ自動車を選んだのは、高校時代、甲子園に出たり、試合に勝つことで、周囲から、僕たちの野球をみて影響を受けました!という嬉しい声をたくさん聞くことができたので、自分が野球はやめても、社会人として働く中で、野球と同じように色々な人に影響を与えていける仕事がしたいと思ったからです。

でも、3年間働いていたのですが、次第に、自分は何に、誰に対して影響力を与えたいのだろう?とクエッションマークが浮かんでくるようになったんです」

 自分は野球に育ててもらった。野球に恩返しがしたい。津村さんの中で、日に日にその思いは強くなっていった。

「高校野球人口の登録者数が年々減ってきていることを特に危惧しています。野球というスポーツは、世界一のメジャースポーツではないけど、日本においては、最もメジャーなスポーツです。

 自分は野球に育てられたと思っています。野球で知り合った仲間とも、辛い時もお互い励まし合いながら、一緒に成長することができました。今、野球をやってきた時間を振り返ってみて、とても楽しかったなって思いますし、たくさんのことを野球から得ることができました。
だからこそ、思うんです。野球を知らない人にも、野球を知っている人にも、もっともっと、高校野球に注目して欲しい、そして野球の魅力を感じてほしいと。

 野球を通じて、すてきな時間を過ごしてほしいし、良い経験をしてもらえる人を増やしていきたいんです。僕は野球が大好きすぎるので、野球で繋がれる人をもっと日本中に広げていきたい。その思いが大きくなって、転職を決意しました」

 

 そして、津村さんが出会ったのが、「スポカレ」だった。

【後編に続く】

 後編は来週公開予定です!お楽しみに!

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 スポーツファン注目の観戦サポートアプリ「スポカレ」
国内外のプロリーグ、日本代表、アマチュアスポーツ、学生スポーツを含む様々なスポーツイベント(大会・リーグ戦等)の試合・大会日程、地上波・衛星放送、ネット配信予定等の視聴情報、現地で観戦するためのチケット情報を網羅したサービス。日本国内でライブ観戦することができるスポーツイベントの各種情報を横断的に集約し、ユーザーの利便性に合わせて提供、スポーツファンの「知る」「探す」をサポートするツールとして利用されており、2019 年 7 月現在、約 80 競技、1,000 大会、50,000 試合の情報を管理し、アプリ(iOS/Android)や Web サイトで展開している。

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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