食事も仕事の一部!オコエ、堀内など東北楽天の新入団9選手が栄養学講習会を受講!
食事も仕事の一部!東北楽天が新入団の選手を対象に栄養講習会を実施!
1月7日、東北楽天ゴールデンイーグルスは新入団選手対象の「栄養学講習会」を実施した。新入団の選手たちに、食事に対する意識を高めてもらおうと、2006年から株式会社明治の管理栄養士の方を講師に招いて、毎年開催している。これまでにも、田中将大選手、則本昂大選手、松井裕樹選手なども受講してきたが、今年は株式会社明治の管理栄養士・斎藤圭子さんを講師としてお招きし、オコエ瑠偉選手、吉持亮汰選手、茂木栄五郎選手など9名の選手たちに向けて、「プロ野球選手の食事」をテーマに講演会が開催された。
栄養素を意識して、夕食を食べる山田大樹選手(東北楽天ゴールデンイーグルス)
プロ野球は年間143試合とハードなスケジュールとなっている。そのため基礎体力がなければとても戦うことはできない。管理栄養士の斎藤さんはその基礎体力を付けるために食事は野球選手にとって、とても大事であり、「仕事の一部」として食事に取り組んでほしいと語る。基礎体力をしっかりとつけるには主食、野菜、おかず、果物、乳製品の5つを満たした栄養フルコース型の食事を食べることがまずは基本となる。これが毎日出来てはじめて、しっかりと体を作り上げることができるのだ。
この5つの要素で抜きがちになってしまうのが、果物と乳製品だという。果物が不足するとビタミンが、乳製品はカルシウムが不足しがちになり、ケガをしたり、風邪をひきやすくなる原因にもなる。斎藤さんはこの2つを摂ることで、プロ野球選手としても、必要な栄養素がきちんと満たせるということを選手たちにグラフで示した。
また見落としがちなのが水分補給するタイミングについて。練習前にあまり水分を摂らなかったり、のどが渇いてから一気飲みしたりすると、足がつりやすくなったり、また糖分が多い炭酸飲料を飲む習慣が多いと、夏バテになりやすい傾向にある。
さらに、試合後、練習後の30分以内に栄養補給ができているかと選手たちに問いた。この30分以内をゴールデンタイムと呼び、この時間内に栄養補給ができるか、否かで、疲労回復のスピードが格段に違うという。斎藤さんは30分以内に栄養補給したパターンと、3時間後に栄養補給したパターンをグラフで見せていたが、疲労回復度はかなりの違いがあった。
東北楽天は、練習後、試合後に栄養が摂取できるように、おにぎり、果物、サプリメント、100パーセント果汁ジュース、プロテイン、サプリメントなどをしっかりと準備している。選手たちは球団の手厚いサポートを受けているが、現役を長く続けるには、毎日、栄養のことを意識をしながら食事を摂れることが一番大事だという。斎藤さんは嶋基宏選手を例に出し、参加した選手たちへ栄養を意識した食事を継続する重要性を語った。
「嶋選手は、1年目から試合に出場していましたが、夏場にバテて体重が4キロほど落ちたことがありました。そこから栄養フルコース型の食事をしっかりと摂ったり、水分補給もそれまでは水でしたが、スポーツドリンクを摂るようになりました。嶋選手がすごいのはそれを今でも継続できることです。ぜひ皆さんも継続してください」
講習会を終えて、新人選手に話を聞くと、オコエ瑠偉選手は、「食事の重要性を改めて感じましたし、これからもしっかりと意識をしていきたいと思います」と話した。他の選手たちも、水分補給のタイミングや果物、乳製品を摂る重要性も学び、その後の夕食の時間では、栄養素を意識しながら食事を行っていた。
東北楽天では、田中、則本、松井を筆頭に、若い選手たちの活躍が目立つが、それは彼らの能力の高さだけではなく、日ごろの栄養フルコース型を意識した食事も大きく関係しているのだろう。今年も、新入団の選手たちが一軍の舞台で活躍する日を心待ちにしたい。