ドジャースが初めて日本の高校生と契約
小島圭市スカウトとガッチリ握手を交わす高野投手
11月19日、“ドジャースが明大・西嶋、文徳・高野とマイナー契約”という報道が日本中に流れた。
熊本・文徳高の高野一哉投手は、全国的にみれば無名な存在だが、184センチの長身右腕で九州屈指の素材との呼び声が高かった。今年のドラフトでは指名する球団はなかったが、ドジャースが将来性を見込んで契約に至った。
“ドジャースが初めて日本の高校生と契約”
それは地元・熊本だけでなく、全国のコアな高校野球ファンを喜ばせてくれたニュースとなった。その入団会見を祝うべく、数年以上に渡って追い続けた地元・熊本在住のライターが取材に訪れた。
米大リーグのロサンゼルス・ドジャースは熊本・文徳高3年の高野一哉投手(18)とマイナー契約を結び、24日に熊本市内の同校で入団発表を行った。熊本県関係では八代工高出身の柏田貴史投手が‘97年にニューヨーク・メッツで1年間プレーしたが、熊本県出身の現役高校生が米大リーグの球団と契約を結ぶことも初めてのこととなった。
緊張した面持ちで会見に臨んだ高野は「小さい頃から野球選手になるのが夢で一生懸命頑張ってきました。不安なこともあり迷っていましたが、最高峰のアメリカで野球をしたいという気持ちが強かった」と決意を語った。
ドジャースには、今季メジャーで11勝を挙げた黒田博樹投手の他、傘下マイナーにロバート・ブース投手(八王子実践高-亜細亜大)が所属しており、今回、高野投手の他、明治大学の左腕・西嶋一記投手(横浜高出身)がマイナー契約を結んだ。
高野は、早ければ来年2月下旬に渡米し、3月から始まるキャンプに参加する予定。まずは、ルーキーリーグに所属し、基本的なトレーニングや練習を中心に実戦経験を重ねていくという。
“ドジャースが初めて日本の高校生と契約”
見出しはサプライズでも、その裏には理由があった。
次回はその真相に迫る。
(現在公開中 「メジャー挑戦物語~高野一哉~」)
【高野 一哉(たかの・かずや)】
1992年11月10日、熊本市出身。地元・田迎小学校野球部で野球を始め、託麻中学時代は野球部(軟式)のエースとして県3位。中学時代は部活の他にタレントの井手らっきょ氏が校長を務める野球塾・PBA(プロフェッショナル・ベースボール・アカデミー)に通った。文徳高に進学後、1年秋からベンチ入りし、2年秋からエースとして活躍。主な成績は熊本市内1年生大会準優勝、2年秋の県大会ベスト4など。甲子園出場はないが、しなやかな腕の振りから繰り出される最速144キロのストレートの球筋、キレ鋭いタテのスライダーから大物の匂いが漂う。素材的には九州屈指との呼び声が高く、将来性豊かな未完の大器。184センチ、78キロ、右投右打
【選手名鑑:高野 一哉】