
下村健太郎(英明)、青山達史(智辯和歌山)
いよいよ第95回記念選抜高校野球大会(阪神甲子園球場)が18日に開幕を迎える。各チームが対戦相手などを中心に研究を重ね、開幕を迎えることになる。注目のカードの見どころを各ブロックごとに紹介していきたい。
大会第2日第3試合に「英明(香川)ー智辯和歌山(和歌山)」の対決が予定されている。ここでの注目は英明エース・下村 健太郎投手(3年)が、全国有数の打撃を誇る智辯和歌山をどこまで抑えられるかだと思っている。
下村は右サイドから直球は120キロ台だが打者の手元で微妙に動く球で、軌道をとらえるのは簡単ではない。変化球も多彩で、ストライクゾーンを縦横いっぱいに使い、打者を打ち取る投球が得意だ。昨年の秋はエースナンバーを背負い、四国大会では先発とリリーフで3試合を投げ、宇和島東戦の完封を含め17回を投げて失点1に抑えた。チームには多くの投手がいるが、ここというときに頼りになるエースである。先発でも、リリーフでもいずれも勝負どころでの登板となるだけに、冷静なクレバーな投球を得意とする、右サイド技巧派の出来が勝敗のカギを握るだろう。
智辯和歌山の打線は今年も強力だ。高校通算30発の3番・青山 達史内野手(3年)に、高校通算17本塁打を誇る4番・中塚 遥翔内野手(3年)が中心。下村が2人のスラッガーにどう立ち向かうのか。先発となれば最初の対戦がカギを握るだろう。
同じブロックのもう一方では、大分商(大分)と作新学院(栃木)が激突。こちらは速球派の小川 哲平投手(2年)ら作新学院の投手陣に対して、大分商がどこまで得点を挙げられるかが鍵となりそうだ。