増渕晟聖(健大高崎)、山増達也(報徳学園)

 いよいよ第95回記念選抜高校野球大会(阪神甲子園球場)が18日に開幕を迎える。各チームが対戦相手などを中心に研究を重ね、開幕を迎えることになる。注目のカードの見どころを各ブロックごとに紹介していきたい。

 大会第6日の第1試合、「健大高崎(群馬)ー報徳学園(兵庫)」は、足を使った攻撃の対決となりそうだ。

 健大高崎は「機動破壊」の言葉通り、足を使った攻撃を得意としている。近年は長打力も含めた打撃改革も行っているが、走塁を生かした攻撃が衰えているわけではない。今年のチームでも増渕 晟聖外野手(3年)と半田 真太郎内野手(3年)の1、2番コンビがその主役となる。増渕は50メートル走5秒9の俊足を誇り、昨年秋は2番だったがセンバツでは1番起用が濃厚だという。やはり足は魅力なのだろう。昨年秋はこの1、2番コンビで50試合33盗塁(練習試合も含む)をマーク。聖地でも「機動破壊」健在をアピールするつもりだ。

 報徳学園も負けていない。昨年秋のチーム盗塁数(練習試合を含む)は134。その中心となるのが、山増 達也外野手(3年)と岩本 聖冬生外野手(3年)の1、2番コンビだ。この2人で44盗塁をマークした。岩本は50メートル走5秒8の俊足の持ち主で2番打者として多彩な攻撃を演出する役目を担う。1番の山増は安定して出塁できる力があり、相手にすればやっかいなコンビとなる。

 報徳学園にはプロ注目の堀 柊那捕手(3年)が君臨する。スローイングには定評があるだけに「破壊機動」をどこまで封じ込めるかも大きな見どころになる。

 ブロックの一方では、今大会注目右腕、宮國 凌空投手(3年)を擁する東邦(愛知)が鳥取城北(鳥取)と対戦。勝者が高松商(香川)と対戦することになる。宮國がどこまで自分の実力を出せるかがカギになりそうだ。