主将・大村 勝星(関東一)

トーナメント表
本大会の組み合わせ
一次予選の組み合わせ

 東京都高校野球連盟は春季東京都大会の組み合わせ抽選会を25日に開催。各校の代表者が集まり、注目の組み合わせが決まった。

 今大会において、注目は関東一だった。

 東東京を代表する名門として春夏通じて14度の甲子園出場。NPBの世界にもオコエ 瑠偉外野手(巨人)を送り出すなど、効率的かつ先進的なチーム運営で、結果と育成を両立するチームだ。昨年秋は都大会まで勝ち進んだものの、2回戦・世田谷学園の前に2対3で敗れた。シード権を確保することができず、ノーシードでこの春季都大会を迎えた。

 春の結果は、夏の大会のシードにもかかわるだけに、関東一はもちろん、ライバル校も注目していたが、初戦は2日に予選突破校と対戦することが決まった。3季連続で抽選会に出席した主将・大村 勝星内野手(2年)が「公式戦だからではなく、平常心で自分たちが今までやってきたことを出せるようにしたい」と背伸びをせずに戦っていくことを誓った。

 秋を終えてから時間があった分、「バント処理などの基本的、一番大事なところからやっていきました」と基本に立ち返るところからチーム作りを再開した。打撃やバントが決められないといったことを課題に、「打てなくても勝てる野球をやろう」と目指してきた。

 実戦練習でも打撃だけではなくバントを組み込むなど、基本を徹底的に見直してきた。成功率が高まってくると、「バッティングに結びついてきた」と紅白戦のなかでは凡打が減り、打線に繋がりが生まれるなど、違ったところでも効果を実感している。

 同じブロックにはセンバツに出場する東海大菅生がいる。両校が勝ち上がっていくと、4回戦で対戦が実現する。「もし戦えるのであれば(夏に向けて)いい経験になると思いますので、まずは一戦必勝で戦いたい」と秋の王者と戦うためにも、目の前の試合を1つずつ勝ち上がっていくつもりだ。

 二松学舎大附は4季連続で甲子園に出場する。一方、関東一は2019年夏の甲子園以来、甲子園出場がない。ライバルの独走を阻止して全国の舞台に行くために、まずは春に成長した姿を見せる。