最多出場を誇る超名門が4強の壁を破って14年に悲願の初優勝、過去のセンバツ・龍谷大平安
龍谷大平安ナイン
第95回記念大会となる23年センバツの出場校が決定した。コロナ禍以前のように、全校による開会式が行われるなど、大会は熱気を帯びることが予想され、甲子園の舞台での球児たちの全力プレーが期待される。出場を決めた各校の過去のセンバツの記憶をたどってみる。
昨年の秋季近畿大会で4強に入った龍谷大平安(京都)は、4年ぶり42度目のセンバツ出場を決めた。歴代最多の出場回数を誇る伝統校の過去の主なセンバツ成績は以下の通り。
★1928年
1回戦:●3対6 松山商(愛媛)
★1930年
1回戦:〇4対0 広島商(広島)
準々決勝:〇7対2 台北一中(台湾)
準決勝:●2対9 松山商(愛媛)
★1936年
2回戦:〇3対1 姫路中(現・姫路西=兵庫)
準々決勝:〇3対1 京都師範
準決勝:●3対6 愛知商(愛知)
★1961年
1回戦:〇4対0 長崎海星(長崎)
2回戦:〇3対1 秋田商(秋田)
準々決勝:〇9対3 松江商(島根)
準決勝:●1対10 法政二(神奈川)
★1974年
1回戦:〇2対1 若狭(福井)
2回戦:〇4対2 岡崎工(愛知)
準々決勝:〇3対1 大分商(大分)
準決勝:●1対5 報徳学園(兵庫)
★2014年
1回戦:〇16対2 鹿児島大島(鹿児島)
2回戦:〇8対2 八戸学院光星(青森)
準々決勝:〇5対4 桐生第一(群馬)
※延長10回サヨナラ
準決勝:〇8対1 佐野日大(栃木)
決勝:〇6対2 履正社(大阪)
初出場は平安中時代の1928年の第5回大会で初戦敗退に終わっている。初勝利は1930年、2度目の出場で初戦を突破。この大会でベスト4まで進んだ。
その後、夏の甲子園では3度優勝を経験するも、センバツでは4強の壁を超えることができなかった。36年、61年、74年と準決勝に進出するも決勝進出はならなかった。
しかし、2014年、ついに壁が破れる。現在ヤクルトの高橋 奎二投手が2年生エースとして活躍。長年の鬼門だった準決勝で、のちにオリックスに入団する田嶋 大樹投手を擁する佐野日大(栃木)と対戦し、高橋が田嶋との投げ合いを制して1失点完投勝利を挙げる活躍で株を上げた。決勝では履正社を倒して念願のセンバツ初優勝。原田監督は男泣きした。
今大会で42度目の出場。2回目の優勝に向かって「HEIAN」ナインが突き進む。
(記事=浦田 由紀夫)