
高校時代のダルビッシュ 有(東北)
第95回記念選抜高校野球大会の出場校が発表された。今大会は記念大会で従来より4校多い36校が出場するが、出場校のOBにはプロ野球選手も数多い。
北海道及び東北地区はクラーク記念国際(北海道)、仙台育英(宮城)、東北(宮城)、能代松陽(秋田)の合計4校がセンバツに出場する。
クラーク記念国際は元阪神の福永 春吾投手(金光大阪→クラーク記念国際→06BULLS→徳島インディゴソックス→2016年阪神6位)を輩出している。しかし福永が同校在籍中に野球部がなかった。そのため野球部に所属した選手でのドラフト指名選手はひとりもいない。
能代商と能代松陽が統合して誕生した能代松陽からドラフト指名された選手はいない。しかし母体である能代商からは広島とロッテで活躍した近藤 芳久投手(能代商→東芝→1988年広島4位)がドラフト指名を受けている。近藤は通算285試合の登板で30勝21敗、防御率3.92の成績を残した。
宮城県の両雄である仙台育英と東北からは、多くの選手がドラフト指名を受けている。
昨夏の覇者である仙台育英の現役選手は、ソフトバンク・上林 誠知外野手(仙台育英→2013年ソフトバンク4位)や、中日・梅津 晃大投手(仙台育英→東洋大→2018年中日2位)、巨人・松原 聖弥外野手(仙台育英→明星大→2016年巨人育成5位)ら9人いる。しかし1軍のレギュラー、先発ローテーション、勝ちパターンといった主軸に当確ランプが灯っている選手は1人もいない。逆に今シーズンに復活をかける選手が多い。
とくに上林(アキレス腱断裂)と梅津(トミー・ジョン手術)は昨シーズン長期離脱した。まずは万全な状態に体を戻すことが最優先となる。
松原は2021年にレギュラーをつかんだものの、昨シーズンは大不振に陥った。外野のレギュラー争いに再び参戦する。
その他ではロッテ・平沢 大河内野手(仙台育英→2015年ロッテ1位)、阪神・馬場 皐輔投手(仙台育英→仙台大→2017年阪神1位)、阪神・熊谷 敬宥内野手(仙台育英→立教大→2017年阪神3位)、DeNA育成の西巻 賢二内野手(仙台育英→2017年楽天6位)、中日・郡司 裕也捕手(仙台育英→慶應義塾大→2019年中日4位)、楽天・入江 大樹内野手(仙台育英→2020年楽天5位)がNPBで現役としてプレーしている。
東北はパドレスのダルビッシュ 有投手(東北→2004年日本ハム1位)が、侍ジャパンにも選出され注目を浴びている。昨シーズンはMLB移籍後最多タイとなる16勝を挙げた。今年8月に37歳となるが衰えを感じさせない。
NPBではルーキーの杉澤 龍外野手(東北→東北福祉大→2022年オリックス4位)が、唯一の現役選手となる。春季キャンプは2軍相当のBグループスタートとなるが、アピールし開幕1軍をつかむことに期待がかかる。
(記事:勝田 聡)