地域性重視の東北枠、過去には決勝に進むも落選に泣いた歴史も
仙台育英ナイン
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いよいよ、センバツ出場校発表が近づいてきた。2023年第95回センバツ記念大会の出場校は36校で、27日に発表が予定されている。過去の出場校決定には数々のドラマが生まれ、球児が涙を流し、歓喜に沸いてきた。今年はどんなドラマが待っているのだろうか。94回の出場校発表にまつわる歴史をかいつまんで紹介したい。
2枠が定着してきた東北地区は、地域性が重視されるとも言われている。6県しかないこともあってか、前年の秋季大会で同県同士の決勝となることは珍しくない。すんなり決勝進出の2校が選ばれることが通常だが、同県対決で負けた高校が落選してきた歴史もある。
1995年のセンバツには仙台育英(宮城)と清陵情報(福島)が選出されたが、前年秋の東北大会の決勝に進んだのは仙台育英と東北(宮城)だった。決勝のスコアは仙台育英が9対1で勝利。この大敗が響いたのか、準決勝で仙台育英に1対2と善戦した清陵情報が選ばれ、地域性重視による「逆転選考」だったといえる。1997年も前年の秋季大会で決勝に進出したのが青森勢の光星学院(現八戸学院光星)と青森山田。スコアは6対3で光星学院が優勝した。大差はつかなかったが、準決勝で1対2と優勝した光星学院に善戦した平工(福島)が逆転選考されている。
1979年がもっとも顕著だったかもしれない。前年の東北大会決勝は宮城同士で、東北が延長10回の激戦の末に仙台育英を4対2で破った。宮城同士とはいえ、熱戦だったことから、この2校が順当に選出されると思われていたが、仙台育英が落選した。
準決勝では東北が12対0で紫波(現紫波総合=岩手)を破り、仙台育英が1対0で鶴商学園(現鶴岡東=山形)に勝利していた。紫波と鶴商学園、そして仙台育英の争いとなった末に、選出されたのは鶴商学園。仙台育英に敗れた高校の逆転選考となった。鶴商学園には前チームから残る選手が多いこと、投手力が仙台育英より勝っていたこと、0対1で敗れたが実力では勝っていたこと、そして地域性が選考理由に挙げられた。
今年の東北地区では記念大会で1枠増えて3校が選出される。昨年秋の東北大会は宮城勢同士の決勝となり、仙台育英が6対3で東北に勝利した。例年のように2枠なら、ドラマが起きる可能性はあるかもしれないが、今年はこの2校はすんなり選考されるだろう。3校目は順当なら4強に進んだ聖光学院(福島)と能代松陽(秋田)のどちらかだろうが、仙台育英と東北に準々決勝で敗れた山形勢の山形中央と鶴岡東も候補となりえるかもしれない。
地域性がクローズアップされやすい東北地区。今年はどんなシナリオが待っているのだろうか。