神宮大会枠、希望枠が増設、延長15回引き分け再試合の激戦も、第75回センバツ記念大会
今年、第95回センバツ大会は3月18日に開幕する。今年は記念大会で4枠増枠となり36校が出場。5回大会ごとに行われてきた記念大会の歴史を紐解いてみることにする。第9弾は2003年(平15)の第75回大会。
この大会から新たな出場枠が導入された。前年の明治神宮大会で優勝した高校の地区が1つ増枠となる「神宮大会枠」と、守備のデータなどを重視して各地区の補欠1位校から選出する「希望枠」がスタートした。最初の「神宮大会枠」は優勝した岐阜中京(岐阜)の東海地区、「希望枠」は旭川実(北海道)が選出された。
大熱戦が繰り広げられたことを忘れてはならない。準々決勝の東洋大姫路(兵庫)と花咲徳栄(埼玉)の一戦は両者譲らない熱戦の末、2対2の延長15回引き分け再試合が決定。2000年に延長15回制が導入されるようになって春夏通じて甲子園で初めての再試合となった。花咲徳栄の福本 真史投手と東洋大姫路のグエン・トラン・フォク・アン投手がともに延長15回を1人で投げ切る熱投だった。再試合では2人ともにリリーフ登板。再び熱戦となりまたも延長へ。最後は東洋大姫路が6対5で延長10回サヨナラ勝ちした。
この年の優勝は広島広陵(広島)。のちに巨人で活躍する西村 健太朗投手が3年生エースで、阪神で活躍した上本 博紀内野手が2年生の1番打者でチームをけん引した。決勝の相手、横浜(神奈川)にも、決勝で先発した涌井 秀章投手(現中日)が2年生、元ロッテの成瀬 善久投手(現栃木ゴールデンブレーブスコーチ兼投手)が3年生でチームを率いていた。
<第75回大会出場校>
【北海道】
駒大苫小牧(初出場)
【関東】
藤代(茨城)
浦和学院(埼玉)
花咲徳栄(埼玉=初出場)
横浜(神奈川)
桐蔭学園(神奈川)
【東京】
国士舘
【東海】
浜名(静岡=初出場)
愛工大名電(愛知)
東邦(愛知)
岐阜中京(岐阜)
【近畿】
近江(滋賀)
平安(京都)
近大附(大阪)
東洋大姫路(兵庫)
斑鳩(奈良=初出場)
智辯和歌山(和歌山)
【中国】
岡山城東(岡山)
広島広陵(広島)
宇部鴻城(山口=初出場)
【九州】
柳川(福岡)
秀岳館(熊本=初出場)
延岡学園(宮崎=初出場)
宜野座(沖縄)
【21世紀枠】
柏崎(北信越・新潟=初出場)
隠岐(中国・島根=初出場)
【希望枠】
旭川実(北海道=初出場)
※校名は当時