今年、第95回センバツ大会は3月18日に開幕する。恒例の出場校発表は1月27日に予定されているが、今年は記念大会で4枠増枠となり36校が出場することが決まっている。5回大会ごとに行われてきた記念大会。その歴史を紐解いてみることにする。第1弾は35回大会まで。

 記念すべき第1回大会は「選抜中等学校野球大会」として、1924年(大13)に行われた。会場は名古屋市の山本球場で行われ、2回大会からは現在同様、阪神甲子園球場で行われるようになった。第1回大会の出場校は8チーム。名誉ある初代優勝チームは高松商(香川)で準優勝は早稲田実業(東京)だった。

 その後、第2回大会以降、出場校が徐々に増えていき、第10回記念大会では32校まで増えたこともあった。この大会から準優勝チームに深紅の準優勝旗が贈られるようになる。

 第11回大会からは20校出場が続く時期があったが、第20回大会からは学制改革により「選抜高校野球大会」と大会名称が変更となり、出場校は16校となっている。この年の決勝戦は京都対決となり、京都一商(現・西京)がサヨナラで京都二商を下して優勝している。

 その後の出場校は再び増えはじめ、29回大会が20校、記念大会となった第30回で23校となっている。この記念大会で熊本の済々黌が優勝し、初めて関門海峡を渡って優勝旗が九州にもたらされた。また、大会初のナイターが行われたのも、この年だった。

 第35回大会では、優勝旗が新調され「2代目」となる。最初の優勝チームは剛腕・池永 正明投手を擁した下関商(山口)。このときの出場校は28校だった。初代の優勝旗は高野連に大切に保存されている。 

<第35回大会出場校>
【北海道・東北】
北海(北海道)
大曲農(秋田=初出場)

【関東・東京】
宇都宮商(栃木=初出場)
上尾(埼玉=初出場)
日大一(東京=初出場)
早稲田実業(東京)

【中部・北信越】
清水商(静岡=初出場)
享栄商(愛知)
東邦(愛知)
松阪商(三重)
富山商(富山=初出場)

【近畿】
大津商(滋賀)
明星(大阪)
PL学園(大阪)
市立西宮(兵庫=初出場)
市立神港(兵庫)
御所工(奈良)
海南(和歌山)
南部(和歌山=初出場)

【中国】
岡山東商(岡山)
呉港(広島)
下関商(山口)

【四国】
丸亀商(香川)
高松商(香川)

【九州】
小倉工(福岡)
博多工(福岡=初出場)
日南(宮崎=初出場)
首里(沖縄=初出場)
※校名は当時

(記事:編集部)