塚本 侑弥(有田工)

 高校野球のイベントは終了し、2022年もあと半月を切った。今年も全国の球児たちが全力を尽くしたプレーで多くの熱いドラマを演じ、高校野球ファンを魅了してきた。球児たちの今年の頑張りを各都道府県ごとに振り返ってみたい。

 今年の佐賀の主役は有田工だった。前年の秋季大会で準優勝して九州大会で4強入り。今春のセンバツ出場を手にすると、夏も頂点に立った。佐賀での春夏連続甲子園出場は2001年の神埼以来、実に21年ぶりのことだった。

 エース塚本 侑弥投手(3年)を中心とした守りを武器に接戦を勝ち抜く姿に、佐賀県勢の高校野球の伝統が垣間見られた。甲子園では残念ながら、ともに初戦敗退。夏は新型コロナ集団感染に見舞われることもあったが、有田工の名前はしっかりと聖地に刻まれたに違いない。

 22年の春、夏、秋、NHK杯と、佐賀県内の大会では優勝校と準優勝校がすべて違う高校となった。来年もどこが勝ち上がってもおかしくない、面白い戦いとなりそうだ。

 

▽2022年佐賀県代表の甲子園成績
★センバツ
 有田工 初戦敗退
  1回戦●2-4 國學院久我山(東京)
★夏甲子園
 有田工 初戦敗退
  2回戦●3-5 浜田(島根)

▽佐賀県2022年主な大会記録
【春季】
優勝 東明館
準優勝 佐賀商
4強 佐賀学園 
   唐津商
8強 佐賀北
   龍谷
   嬉野
   佐賀西

【選手権】
優勝 有田工
準優勝 神埼清明
4強 龍谷
   東明館
8強 佐賀商
   佐賀学園
   北陵
   唐津商

【秋季】優勝 佐賀北
準優勝 鳥栖
4強 東明館
   神埼清明
8強 佐賀工
   伊万里実
   太良
   敬徳

【NHK杯】
優勝 北陵
準優勝 佐賀商