【動画】今年のドラフトは甲子園出場は関係ない!それを象徴したソフトバンク1位・イヒネは大成できるか
ソフトバンクに1位指名を受けたイヒネ(チーム提供)
今年のドラフトでは、甲子園の実績はあまり関係ないと聞く。理由として近江(滋賀)のエースとして2年夏から3季連続ベスト4以上に導いた山田 陽翔投手(3年)の西武5位指名や、甲子園出場選手が指名漏れしている例を見て、そう主張している声も多い。
確かにプロで大成する選手は、実績よりもポテンシャルが高く、器が大きく、技術力が高い選手というのが第一前提としてある。さらに甲子園に出場し大活躍すると、スター性に磨きがかかり、球団としてはコアメンバーと期待して、上位指名する傾向が強い。
ただ、甲子園で活躍しても、技術的、肉体的に高校生として完成されていて、伸びしろが小さいと判断されるか、技術的に欠陥があり、適応に時間がかかる素材として見られると、指名が敬遠されやすくなる。これまでにもあった現象だが、今年はそういう例にハマった選手がいた。
今、人気なのはこういう選手だろう。
・ポテンシャルがある
・身長が高い
・技術力が高い
それでいて天井知らずと感じさせる逸材は人気になりやすい。ソフトバンク1位指名のイヒネ イツア内野手(誉)は、そういう例に当てはまる大型遊撃手だ。もちろん、まだ素材型の選手で、じっくりと体力づくりすることも必要だろう。打撃でいえば、コンタクト力が高く、木製バットの打撃練習でも快音を響かせている。
この夏は県3回戦で敗退したが、チームの実績に関係なく、全国の高校生野手を比較すれば、高校生トップクラスの野手というのは理解できる。1位は驚きだったが、即戦力をとる必要性が低く、育成に力を入れているソフトバンクだからこそできる指名でもある。
球団のカラーがはっきり出た指名で、球団としてはなんとしても育て上げたい選手であろう。
グラウンドレベルの間近で見たイヒネのスター性は抜群だ。礼儀正しい人柄も魅力的で、しっかりと育てば、人気選手になるだろう。
(記事:河嶋 宗一)