10年ぶりに「壁」破れる、「3強」時代からの転換期の予感<群馬>
亀井 颯玖(樹徳)
2022年がもうすぐ終わる。高校野球界では、今年も全国の球児たちが全力を尽くしたプレーで多くの熱いドラマを演じ、高校野球ファンを魅了してきた。球児たちの今年の頑張りを各都道府県ごとに振り返ってみたい。
今年の群馬は、10年ぶりに歴史が動いた年だった。近年、夏の甲子園には健大高崎か前橋育英が出場を決めていた。2016年からは前橋育英が5連覇中(20年独自大会は除く)だったが、今年は樹徳が優勝した。準々決勝で前橋育英を倒すと、準決勝で桐生第一、決勝で健大高崎と、群馬を代表する3チームをことごとく打ち破っての堂々の優勝だった。
利根商の快進撃もあった。春夏と4強に入り、秋も8強に入っている。桐生第一で甲子園優勝の経験を持つ福田監督の指導のもと、めきめきと力をつけてきている。秋季大会では、強豪校が早い段階で直接対決した影響もあったとはいえ、明和県央が準優勝、桐生市立商が4強、市太田が8強に入るなど、新たな風も吹き始めている。来年はどんな風が吹くのか楽しみだ。
▽2022年群馬県代表の甲子園成績
★センバツ 出場なし
★夏甲子園
樹徳 初戦敗退
1回戦●3-7 明豊(大分)
▽群馬県2022年主な大会記録
【春季】
優勝 前橋育英
準優勝 健大高崎
4強 桐生第一
利根商
8強 高崎
前橋商
太田
関東学園大附
【選手権】
優勝 樹徳
準優勝 健大高崎
4強 桐生第一
利根商
8強 前橋育英
関東学園大附
前橋東
桐生市立商
【秋季】
優勝 健大高崎
準優勝 明和県央
4強 桐生市立商
樹徳
8強 利根商
市太田
桐生第一
前橋育英