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【ふるさとの夏物語~昭和編】常勝軍団・中京大中京の甲子園での強さは驚異/愛知

2022.07.01

【ふるさとの夏物語~昭和編】常勝軍団・中京大中京の甲子園での強さは驚異/愛知 | 高校野球ドットコム

 2022年も高校球児の目標、夏の甲子園への道がスタートした。今年は「古豪」と言われるチームの復活が話題のひとつとなっているが、「昭和」の時代、1927年(昭2)13回大会から1988年(昭63)70回大会を駆け抜けた代表校を中心に夏の甲子園出場校を振り返る企画「ふるさとの夏物語~昭和編」。今回は愛知を紹介する。

 昭和時代に夏甲子園に出場したチームの出場回数上位ランキングは以下の通り。

1位 中京大中京 22回
2位 東邦 9回
3位 享栄 6回 

 中京大中京はとにかく強かった。出場回数はもちろん多いが、甲子園で強かった。夏甲子園初出場は1931年(昭6)。初出場初勝利をマークすると、1933年(昭8)まで夏3連覇を達成。夏甲子園初陣から14連勝したことになる。初勝利の早稲田実業(東京)戦は0対3から7回に1点、8回に1点、9回に2点を入れての逆転サヨナラ勝ちで、翌年の決勝は松山商(愛媛)に延長11回サヨナラ勝ち、3連覇を達成した大会の準決勝では明石中(現・明石=兵庫)と延長25回の激闘の末にサヨナラ勝ちと、神がかった試合を勝ち抜いて成し遂げた。

 4回目の出場となった1937年(昭12)も優勝する。連勝は19まで伸びた。5回目の出場となった1953年(昭28)に準決勝で土佐(高知)に完封負けするまで、22連勝をマークしたのだ。そして6回目の出場となった翌1954年(昭29)には5度目の優勝を果たす。つまり、初出場して6回の出場で優勝5度。27勝1敗というとんでもない成績を収めたことになる。

 1958年(昭33)から2年連続で初戦敗退をしたことはあったが、昭和の時代22回出場中、初戦敗退はこの時の2敗だけである。昭和の成績は65勝16敗、勝率は8割を超えた。1966年(昭41)には6度目の優勝を決めている。ちなみにセンバツでは4度の優勝で準優勝は4度あるが、夏は準優勝は1度もなく、決勝では無敗を誇っている。

 現在、愛知では「私学4強」と呼ばれ、中京大中京東邦享栄愛工大名電が強さを誇っている。昭和時代からもその傾向は強かったが、センバツでは5度の優勝を誇るなど春に強い東邦に、夏に強い中京大中京という構図があった。今年はノーシードの中京大中京。初戦で名経大市邨に●勝利して29度目の夏甲子園に向けて白星発進した。

 愛知県初代表は愛知四中(現・時習館)。初勝利は愛知一中(現・旭丘)。最高成績は優勝で中京大中京が7度、旭丘が1度マークしている。愛知県通算成績は130勝92敗で、勝利数の都道府県ランキングは4位。

★愛知県勢の代表回数上位ランキング(複数回以上)
1位 中京大中京 28回 
2位 東邦 17回 
3位 愛工大名電 13回  
4位 愛知商 8回
4位 享栄 8回
4位 旭丘 8回

★愛知県勢の甲子園勝利数上位ランキング(複数勝利以上)
1位 中京大中京 78勝(優勝7回、4強6回、8強7回) 
2位 東邦 19勝(準優勝1回、4強1回、8強3回)
3位 愛知商 7勝(4強2回、8強1回)
4位 享栄 6勝(8強1回)
5位 旭丘 5勝(優勝1回、8強1回)
5位 愛工大名電 5勝(4強1回)
5位 豊田大谷 5勝(4強1回)

[page_break:愛知の夏甲子園出場校一覧]

【愛知の夏甲子園出場校一覧】
1回 1915(大4) ー
2回 1916(大5) 愛知四中
3回 1917(大6) 愛知一中
4回 1918(大7) 愛知一中
5回 1919(大8) 愛知一中
6回 1920(大9) 愛知一中
7回 1921(大10) 明倫中
8回 1922(大11) 名古屋商
9回 1923(大12) 愛知一中
10回 1924(大13) 愛知一中
11回 1925(大14) 愛知一中
12回 1926(大15) 愛知商
13回 1927(昭2) 愛知商
14回 1928(昭3) 愛知商
15回 1929(昭4) 愛知一中
16回 1930(昭5) 愛知商
17回 1931(昭6) 中京商
18回 1932(昭7) 中京商
19回 1933(昭8) 中京商
20回 1934(昭9) 享栄商
21回 1935(昭10) 愛知商
22回 1936(昭11) ー
23回 1937(昭12) 中京商
24回 1938(昭13) ー
25回 1939(昭14) 東邦商
26回 1940(昭15) 東邦商
27回 1941(昭16) 戦争のため中止
   1942(昭17) 戦争のため中止
   1943(昭18) 戦争のため中止
   1944(昭19) 戦争のため中止
   1945(昭20) 戦争のため中止
28回 1946(昭21) 愛知商
29回 1947(昭22) ー
30回 1948(昭23) 享栄商
31回 1949(昭24) 瑞陵
32回 1950(昭25) 瑞陵
33回 1951(昭26) 豊橋商
34回 1952(昭27) 愛知
35回 1953(昭28) 中京商
36回 1954(昭29) 中京商
37回 1955(昭30) 中京商
38回 1956(昭31) 中京商
39回 1957(昭32) 津島商工
40回 1958(昭33) 中京商
41回 1959(昭34) 中京商
42回 1960(昭35) 享栄商
43回 1961(昭36) 中京商
44回 1962(昭37) 中京商
45回 1963(昭38) 中京商
46回 1964(昭39) 大府
47回 1965(昭40) 東邦
48回 1966(昭41) 中京商
49回 1967(昭42) 中京
50回 1968(昭43) 享栄
51回 1969(昭44) 東邦
52回 1970(昭45) 東邦
53回 1971(昭46) 東邦
54回 1972(昭47) 中京
55回 1973(昭48) 東邦
56回 1974(昭49) 名古屋電工
57回 1975(昭50) 国府
58回 1976(昭51) 中京
59回 1977(昭52) 東邦
60回 1978(昭53) 中京
61回 1979(昭54) 中京
62回 1980(昭55) 大府
63回 1981(昭56) 名古屋電気
64回 1982(昭57) 中京
65回 1983(昭58) 中京
66回 1984(昭59) 享栄
67回 1985(昭60) 東邦
68回 1986(昭61) 享栄
69回 1987(昭62) 中京
70回 1988(昭63) 愛工大名電
71回 1989(平1) 東邦
72回 1990(平2) 愛工大名電
73回 1991(平3) 東邦
74回 1992(平4) 東邦
75回 1993(平5) 享栄
76回 1994(平6) 愛知
77回 1995(平7) 享栄
78回 1996(平8) 愛産大三河
79回 1997(平9) 豊田大谷
80回 1998(平10) 愛工大名電
       豊田大谷
81回 1999(平11) 東邦
82回 2000(平12) 中京大中京
83回 2001(平13) 弥富
84回 2002(平14) 東邦
85回 2003(平15) 愛工大名電
86回 2004(平16) 中京大中京
87回 2005(平17) 愛工大名電
88回 2006(平18) 愛工大名電
89回 2007(平19) 愛工大名電
90回 2008(平20) 東邦
       大府
91回 2009(平21) 中京大中京
92回 2010(平22) 中京大中京
93回 2011(平23) 至学館
94回 2012(平24) 愛工大名電
95回 2013(平25) 愛工大名電
96回 2014(平26) 東邦
97回 2015(平27) 中京大中京
98回 2016(平28) 東邦
99回 2017(平29) 中京大中京
100回 2018(平30)愛工大名電
       愛産大三河
101回 2019(平31)
102回 2020(令2)(コロナで中止)
103回 2021(令3) 愛工大名電

※愛知四中=現・時習館
 愛知一中=現・旭丘
 明倫中=現・明和
 瑞陵=現・愛知商
 中京商、中京=現・中京大中京
 享栄商=現・享栄
 東邦商=現・東邦
 津島商工=現・津島北
 名古屋電工名古屋電気=現・愛工大名電
 弥富=現・愛知黎明

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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