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静岡&静岡商が県勢の昭和時代を彩る。巨人入りした長身左腕などを輩出【ふるさとの夏物語~昭和編】

2022.06.19

静岡&静岡商が県勢の昭和時代を彩る。巨人入りした長身左腕などを輩出【ふるさとの夏物語~昭和編】 | 高校野球ドットコム

 2022年も高校球児の目標、夏の甲子園への道がスタートする。今年は「古豪」と言われるチームの復活が話題のひとつとなっているが、「昭和」の時代、1927年(昭2)13回大会から1988年(昭63)70回大会を駆け抜けた代表校を中心に夏の甲子園出場校を振り返る企画「ふるさとの夏物語~昭和編」。今回は静岡を紹介する。

 昭和時代に夏甲子園に出場したチームの出場回数上位ランキングは以下の通り。

1位 静岡 16回 
2位 静岡商 7回
2位 浜松商 7回 

 昭和の時代、静岡では伝統校の静岡が圧倒的な甲子園出場回数を誇ったが、静岡静岡商ともに準優勝を経験した。静岡は1960年(昭35)と1973年(昭48)、静岡商は1954年(昭29)と1968年(昭43)と、ともに2度優勝にあと一歩というところで涙をのんだ。浜松商も2度8強まで進んだ。

 1973年、静岡の準優勝メンバーにはのちに阪神でプレーした植松 精一外野手が3番打者に君臨していた。木製バット時代に高校通算36本をマークしていたスラッガーだった。

 1968年に準優勝した静岡商のエースは1年生だった新浦 壽夫投手だった。のちに巨人で活躍する長身左腕だ。準決勝までの5試合で3完封と1失点完投。決勝は0対1と惜しくも1失点完投負けを喫したが、強烈な印象を残した。当時のメンバーには中日でプレーした藤波 行雄外野手に加え、大洋(現・DeNA)に入団した松島 英雄投手が三塁手で出場している。

 静岡は静岡中時代の1926年(大15)に夏甲子園優勝を経験している。初戦で早稲田実業(東京)に勝利すると準々決勝では延長19回の激戦の末に、前橋中(現・前橋=群馬)にサヨナラ勝ち。その後、高松中(現・高松=香川)、大連商(満州)を破って頂点に立った。その後、昭和に入って以降、静岡県勢の夏甲子園優勝はない。

 静岡県初代表は静岡中(現・静岡)。初勝利も静岡中だった。最高成績は静岡の優勝。静岡県勢通算成績は87勝85敗で、勝利数の都道府県ランキングは13位タイ。

★静岡県勢の代表回数上位ランキング
1位 静岡 26回  
2位 静岡商 9回 
2位 浜松商 9回  
4位 常葉大菊川 6回 
4位 東海大静岡翔洋 6回

★静岡県勢の甲子園勝利数上位ランキング(複数勝利以上)
1位 静岡 22勝(優勝1回、準優勝2回、8強3回) 
2位 静岡商 17勝(準優勝2回、8強3回)
3位 浜松商 11勝(8強2回) 
4位 常葉大菊川 10勝(準優勝1回、4強1回)
5位 東海大静岡翔洋 8勝(8強1回)

[page_break:静岡の夏甲子園出場校一覧]

【静岡の夏甲子園出場校一覧】
1回 1915(大4) ー
2回 1916(大5) ー
3回 1917(大6) ー
4回 1918(大7) ー
5回 1919(大8) ー
6回 1920(大9) ー
7回 1921(大10) ー
8回 1922(大11) ー
9回 1923(大12) ー
10回 1924(大13) 静岡中
11回 1925(大14) 静岡中
12回 1926(大15) 静岡中
13回 1927(昭2) 静岡中
14回 1928(昭3) ー
15回 1929(昭4) 静岡中
16回 1930(昭5) 静岡中
17回 1931(昭6) ー
18回 1932(昭7) 静岡中
19回 1933(昭8) ー
20回 1934(昭9) 島田商
21回 1935(昭10) ー
22回 1936(昭11) 静岡商
23回 1937(昭12) 島田商
24回 1938(昭13) 掛川中
25回 1939(昭14) 島田商
26回 1940(昭15) 島田商
27回 1941(昭16) 戦争のため中止
   1942(昭17) 戦争のため中止
   1943(昭18) 戦争のため中止
   1944(昭19) 戦争のため中止
   1945(昭20) 戦争のため中止
28回 1946(昭21) 沼津中
29回 1947(昭22) ー
30回 1948(昭23) 静岡一
31回 1949(昭24) 静岡城内
32回 1950(昭25) 浜松商
33回 1951(昭26) 静岡城内
34回 1952(昭27) ー
35回 1953(昭28) 静岡商
36回 1954(昭29) 静岡商
37回 1955(昭30) 静岡
38回 1956(昭31) 静岡
39回 1957(昭32) 清水東
40回 1958(昭33) 清水東
41回 1959(昭34) 静岡商
42回 1960(昭35) 静岡
43回 1961(昭36) 浜松商
44回 1962(昭37) 静岡市立
45回 1963(昭38) 静岡
46回 1964(昭39) 掛川西
47回 1965(昭40) 東海大一
48回 1966(昭41) 静岡商
49回 1967(昭42) 浜松商
50回 1968(昭43) 静岡商
51回 1969(昭44) 静岡商
52回 1970(昭45) 静岡
53回 1971(昭46) 静岡学園
54回 1972(昭47) 東海大工
55回 1973(昭48) 静岡
56回 1974(昭49) 静岡商
57回 1975(昭50) 浜松商
58回 1976(昭51) 東海大一
59回 1977(昭52) 掛川西
60回 1978(昭53) 静岡
61回 1979(昭54) 富士
62回 1980(昭55) 浜松商
63回 1981(昭56) 浜松西
64回 1982(昭57) 静岡
65回 1983(昭58) 東海大一
66回 1984(昭59) 浜松商
67回 1985(昭60) 東海大工
68回 1986(昭61) 清水市立商
69回 1987(昭62) 静岡
70回 1988(昭63) 浜松商
71回 1989(平1) 日大三島
72回 1990(平2) 浜松商
73回 1991(平3) 市立沼津
74回 1992(平4) 桐陽
75回 1993(平5) 掛川西
76回 1994(平6) 浜松工
77回 1995(平7) 韮山
78回 1996(平8) 常葉菊川
79回 1997(平9) 浜松工
80回 1998(平10) 掛川西
81回 1999(平11) 静岡
82回 2000(平12) 浜松商
83回 2001(平13) 静岡市立
84回 2002(平14) 興誠
85回 2003(平15) 静岡
86回 2004(平16) 東海大翔洋
87回 2005(平17) 静清工
88回 2006(平18) 静岡商
89回 2007(平19) 常葉菊川
90回 2008(平20) 常葉菊川
91回 2009(平21) 常葉橘
92回 2010(平22) 常葉橘
93回 2011(平23) 静岡
94回 2012(平24) 常葉橘
95回 2013(平25) 常葉菊川
96回 2014(平26) 静岡
97回 2015(平27) 静岡
98回 2016(平28) 常葉菊川
99回 2017(平29) 藤枝明誠
100回 2018(平30)常葉大菊川
101回 2019(平31)静岡
102回 2020(令2)(コロナで中止)
103回 2021(令3) 静岡

※静岡中、静岡一、静岡城内=現・静岡
 掛川中=現・掛川西
 沼津中=現・沼津東
 清水市商=現・清水桜が丘
 東海大一、東海大工、東海大翔洋=現・東海大静岡翔洋
 常葉菊川=現・常葉大菊川
 常葉橘=現・常葉大橘
 興誠=現・浜松学院
 静清工=現・静清

(文=浦田由紀夫

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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