2022年も高校球児の目標、夏の甲子園への道がスタートする。今年は「古豪」と言われるチームの復活が話題のひとつとなっているが、「昭和」の時代、1927年(昭2)13回大会から1988年(昭63)70回大会を駆け抜けた代表校を中心に夏の甲子園出場校を振り返る企画「ふるさとの夏物語~昭和編」。今回は佐賀を紹介する。

 昭和時代に夏甲子園に出場したチームの出場回数上位ランキングは以下の通り。

1位 佐賀商 9回
2位 佐賀西 4回
3位 唐津商 3回

 昭和の佐賀を語るのに、この男抜きには語れない。夏の甲子園でまだ1人も達成していない完全試合に一番近づいた投手。佐賀商の新谷 博投手だ。1982年(昭57)1回戦、木造(青森)相手に9回2死、大記録まであと1人となった27人目に痛恨の死球を与えて、快挙を逃した。次の打者、28人目をニゴロに打ち取り、ノーヒットノーランは達成したが、史上初を期待した甲子園のファンは記録達成にもため息をもらしていた。
 新谷は「知らなかった」と振り返っている。かなり悔しがった捕手とは対照的に淡々と帽子を脱いで打者に謝って球審からの球を受け取っている。新谷本人は「知っていたら外角に投げていた」。そう振り返りながら「でも知っていたら7回くらいに四球を出していたでしょう」とも口にしている。現に9回先頭打者に2球続けてボールになったが淡々とストライクを投げている。

 新谷の快投に目が行くが、映像を振り返ると2度にわたり主将だった小林 満喜遊撃手が攻守を見せている。強い当たりではないが、頭上を越えそうなライナーをジャンプして好捕したり、9回先頭打者の三遊間への強い当たりを逆シングルの横っ飛びでつかむと矢のような送球でアウトにしている。まさに佐賀商ナイン全員でつかみとろうとした快挙だった。
 この年、佐賀商は初戦で木造に7対0で勝利すると、東農大二(群馬)に勝利し、3回戦で延長14回の激戦の末、津久見(大分)に2対3で敗れている。

 佐賀県初代表は佐賀中(現・佐賀西)で、初勝利も佐賀中。最高成績は1994年(平6)の佐賀商と2007年(平19)の佐賀北が達成した優勝。佐賀県勢の通算成績は38勝60敗で、勝利数の都道府県ランキングは39位タイ。

★佐賀県勢の代表回数上位ランキング
1位 佐賀商 16回
2位 佐賀西 7回
3位 佐賀学園 6回
4位 佐賀北 5回
4位 唐津商 5回

 

★佐賀県勢の甲子園勝利数上位ランキング
1位 佐賀商 13勝(優勝1回)
2位 佐賀北 6勝(優勝1回)
2位 佐賀学園 6勝
4位 鹿島 3勝(4強1回)
5位 鳥栖商 2勝(8強1回)
5位 佐賀工 2勝
5位 唐津商 2勝