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高鍋、都城、宮崎商などが宮崎線勢を牽引【ふるさとの夏物語~昭和編】

2022.06.08

高鍋、都城、宮崎商などが宮崎線勢を牽引【ふるさとの夏物語~昭和編】 | 高校野球ドットコム

 2022年も高校球児の目標、夏の甲子園への道がスタートする。今年は「古豪」と言われるチームの復活が話題のひとつとなっているが、「昭和」の時代、1927年(昭2)13回大会から1988年(昭63)70回大会を駆け抜けた代表校を中心に夏の甲子園出場校を振り返る企画「ふるさとの夏物語~昭和編」。今回は宮崎を紹介する。

 昭和時代に夏甲子園に出場したチームの出場回数上位ランキングは以下の通り。

1位 高鍋 6回
2位 都城 5回
3位 宮崎商 3回

 

 宮崎初代表となった高鍋を始め、都城宮崎商の3校は昭和の宮崎を代表する実力校として甲子園の舞台に挑んだ。特に1964年(昭39)から宮崎県勢が2年連続して4強に進み、宮崎県の存在感をアピールした。

 宮崎商のエースで4番だったのが、のちに広島で活躍する水谷 実雄だった。初戦の旭川南(北海道)を6安打完封すると、2回戦の滝川(兵庫)、準々決勝の熊谷商工(埼玉=現・熊谷商)を連続1失点完投勝利で準決勝へ。高知相手に0対1と惜しくも決勝進出はならなかったが、水谷は甲子園4試合で3失点の好投。この年のドラフト4位で広島入りした。

 翌年の高鍋のエース牧 憲二郎はさらに上をいった。初戦の保原(福島)、準々決勝の東邦(愛知)と2試合連続完封。準決勝の銚子商(千葉)戦でも7回まで無失点と、甲子園25イニング連続無失点の快投を見せた。この時点で1対0でリードしていたが、8回に同点とされると9回にサヨナラ負け。3試合27イニングを投げでラスト2イニングの2失点で甲子園を去ることになった。銚子商のエースはのちにロッテで活躍した木樽 正明投手。牧はこの年のドラフトで南海(現・ソフトバンク)1位でプロ入りした。

 宮崎県勢初勝利は1957年(昭32)の宮崎大宮。最高成績は2013年(平25)延岡学園の準優勝。宮崎県勢の通算成績は53勝61敗で、都道府県ランキングは31位タイ。

★宮崎県勢の代表回数上位ランキング(複数回以上)
1位 日南学園 9回
2位 都城   8回
3位 延岡学園 7回
4位 高鍋   6回
5位 宮崎商  5回 

★宮崎県勢の甲子園勝利数上位ランキング
1位 日南学園 9勝(8強1回) 
2位 都城   7勝
3位 延岡学園 6勝(準優勝1回) 
3位 高鍋   6勝(4強1回)
5位 宮崎商  5勝(4強1回)
5位 都城商  5勝(8強2回)

[page_break:宮崎の夏甲子園出場校一覧]

【宮崎の夏甲子園出場校一覧】
1回 1915(大4) ―
2回 1916(大5) ―
3回 1917(大6) ―
4回 1918(大7) ―
5回 1919(大8) ―
6回 1920(大9) ―
7回 1921(大10) ―
8回 1922(大11) ―
9回 1923(大12) ―
10回 1924(大13) ―
11回 1925(大14) ―
12回 1926(大15) ―
13回 1927(昭2) ―
14回 1928(昭3) ―
15回 1929(昭4) ―
16回 1930(昭5) ―
17回 1931(昭6) ―
18回 1932(昭7) ―
19回 1933(昭8) ―
20回 1934(昭9) ―
21回 1935(昭10) ―
22回 1936(昭11) ―
23回 1937(昭12) ―
24回 1938(昭13) ―
25回 1939(昭14) ―
26回 1940(昭15) ―
27回 1941(昭16) 戦争のため中止
   1942(昭17) 戦争のため中止
   1943(昭18) 戦争のため中止
   1944(昭19) 戦争のため中止
   1945(昭20) 戦争のため中止
28回 1946(昭21) ―
29回 1947(昭22) ―
30回 1948(昭23) ―
31回 1949(昭24) ―
32回 1950(昭25) ―
33回 1951(昭26) ―
34回 1952(昭27) ―
35回 1953(昭28) ―
36回 1954(昭29) 高鍋
37回 1955(昭30) ―
38回 1956(昭31) ―
39回 1957(昭32) 宮崎大宮
40回 1958(昭33) 大淀
41回 1959(昭34) 高鍋
42回 1960(昭35) 大淀
43回 1961(昭36) 高鍋
44回 1962(昭37) ―
45回 1963(昭38) 宮崎商
46回 1964(昭39) 宮崎商
47回 1965(昭40) 高鍋
48回 1966(昭41) ―
49回 1967(昭42) 宮崎大宮
50回 1968(昭43) 延岡商
51回 1969(昭44) 宮崎商
52回 1970(昭45) 都城
53回 1971(昭46) 都城農
54回 1972(昭47) ―
55回 1973(昭48) 高鍋
56回 1974(昭49) 延岡
57回 1975(昭50) 日南
58回 1976(昭51) 福島
59回 1977(昭52) 都城
60回 1978(昭53) 延岡学園
61回 1979(昭54) 都城
62回 1980(昭55) 日向学院
63回 1981(昭56) 都城商
64回 1982(昭57) 都城
65回 1983(昭58) 高鍋
66回 1984(昭59) 都城
67回 1985(昭60) 延岡商
68回 1986(昭61) 日南
69回 1987(昭62) 延岡工
70回 1988(昭63) 宮崎南
71回 1989(平1) 日向
72回 1990(平2) 都城
73回 1991(平3) 延岡学園
74回 1992(平4) 延岡工
75回 1993(平5) 小林西
76回 1994(平6) 延岡学園
77回 1995(平7) 日南学園
78回 1996(平8) 都城
79回 1997(平9) 宮崎日大
80回 1998(平10) 日南学園
81回 1999(平11) 都城
82回 2000(平12) 延岡学園
83回 2001(平13) 日南学園
84回 2002(平14) 日章学園
85回 2003(平15) 日南学園
86回 2004(平16) 佐土原
87回 2005(平17) 聖心ウルスラ
88回 2006(平18) 延岡学園
89回 2007(平19) 日南学園
90回 2008(平20) 宮崎商
91回 2009(平21) 都城商
92回 2010(平22) 延岡学園
93回 2011(平23) 日南学園
94回 2012(平24) 宮崎工
95回 2013(平25) 延岡学園
96回 2014(平26) 日南学園
97回 2015(平27) 宮崎日大
98回 2016(平28) 日南学園
99回 2017(平29) 聖心ウルスラ
100回 2018(平30)日南学園
101回 2019(平31)富島
102回 2020(令2) コロナで中止
103回 2021(令3) 宮崎商

大淀=現・宮崎工

(文=浦田由紀夫

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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